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2030年のスマート農業関連市場、ドローン活用が大幅に拡大へ:ドローン
富士経済は、スマート農業関連市場の調査結果を発表した。2030年のスマート農業関連市場は、2018年比で53.9%増の1074億円と予測。農業用ドローンおよび農業用ドローン活用サービスの市場が大幅に拡大すると予測した。
富士経済は2019年7月23日、スマート農業関連市場の調査結果を発表した。2019年1月から3月にかけて調査を行っており、農業をはじめ水産業、畜産業におけるスマート化につながる施設、プラント、機器、デバイス、サービスなどの国内市場を調査対象としている。
同調査によると、2030年のスマート農業関連市場は2018年比で53.9%増の1074億円が予測される。完全人工光型植物工場や植物育成用光源、栽培環境モニタリングシステム、農業用ロボットやドローンなどの売り上げが堅調に推移している。
また、スマート水産業関連市場では陸上養殖システムや沖合養殖システム、養殖、漁業環境モニタリングシステムが、スマート畜産業関連市場では閉鎖型畜舎システムや搾乳ロボット、家畜モニタリングシステムなどが伸びている。
注目市場としては農業用ドローンが挙がっており、2030年には5.4倍(2018年比)の65億円に市場が拡大すると予測される。農薬、肥料散布用途での導入が進んでおり、今後の規制緩和や低価格化に伴ってさらなる市場拡大が見込まれる。
また、農薬、肥料散布代行サービスが主な農業用ドローン活用サービスも、2030年には25倍(2018年比)の50億円に市場が拡大すると予測される。その他の注目市場としては、完全人工光型植物工場、陸上養殖システム、家畜モニタリングシステムが挙がった。
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