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高濃度臭気を安全、効果的に除去する次亜塩素酸水溶液脱臭システム:医療機器ニュース
キヤノンマーケティングジャパンは、畜産業向けの「次亜塩素酸水溶液脱臭システム」を発表した。炭酸ガスを混合した次亜塩素酸水溶液を高濃度臭気に接触させることで、臭気を安全、安価に除去できる。
キヤノンマーケティングジャパンは2019年7月18日、畜産業向けの「次亜塩素酸水溶液脱臭システム」を発売した。価格は個別見積りとなる。
同システムは、畜産業での家畜ふん堆肥化処理過程や食品加工過程で発生する高濃度の臭気に、次亜塩素酸水溶液を接触させ、その化学反応により臭気を除去する。
使用する次亜塩素酸水溶液に炭酸ガスを混合することで、塩素ガスの発生リスクをなくすなど、安全性が高い。また、炭酸ガスの使用量を調整してPHをコントロールし、次亜塩素酸水溶液がより効果を発揮できるようにしている。
さらに、排水量を極力減らしつつ、次亜塩素酸水溶液を段階的にシャワーあるいは噴霧することで、臭気を効果的に吸収・分解する。同システムで用いるのは、次亜塩素酸ナトリウムや炭酸ガスといった汎用品であるため、特殊な薬液が必要な脱臭装置と比較してランニングコストを抑えられる。
オプションで、現場環境に応じた脱臭制御も可能だ。時間帯や臭気の強度、風向きを管理し、脱臭性能を自動で制御する。
同社は同システムを、まず堆肥化コンポ用の脱臭装置として展開。将来的には、次亜塩素酸水溶液が持つ脱臭力、除菌力、安全性を生かして、食品や医療、介護などへと対象分野を拡大していく。
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