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インタビュー

岐路に立つJDI、“B2C”の新規事業は起死回生の一手になるかイノベーションのレシピ(3/3 ページ)

厳しい経営状況に直面するジャパンディスプレイ。同社は起死回生の一手として2018年4月に新規事業プロジェクト「JDI Future Trip Project」を立ち上げ、2019年度内にB2C製品を販売開始する予定だ。同事業で部長を務める井戸靖彦氏を始め、JDIの起死回生を担うメンバーたちに新規事業と製品にかける思いを聞いた。

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映像と音楽、そして香りを楽しめる「XVG-01」、新たな空間演出を提案

 XVG-01は、映像に連動して音楽再生と香りを広げる新ジャンルのデザイン家電となる。レコードプレーヤーを模したシンプルなデザインが特徴で、ディスプレイ、スピーカー、交換式の香りカートリッジを内蔵する。「新しいジャンルの家電なのでベンチマークには苦労したが、ビジネスパーソンの癒しや集中力アップなど五感への訴求による新感覚を提供できる製品に仕上げた」(同社担当者)。想定販売価格は200米ドル前後。


映像と音楽、香りを楽しめる「XVG-01」(クリックで拡大)

 同製品には映像と音、香りによる10以上のシーンがプリセットされており、Bluetooth接続でスマートフォンの音楽も再生が可能だ。筐体デザインに多くのこだわりを盛り込んだとし、同社担当者は「五感により『自分の原点に立ち返る』という思いをレコードプレイヤーというメタファーのデザインにこめた。その結果、われわれはディスプレイメーカーであるが、ディスプレイの存在感を目立たせないようにした」と語る。

 また、オリジナリティーがあり再現性の高い香りを提供するとし、協業先と共同で香りカートリッジの開発も進める。イノベーションアワードを受賞したCES Asia 2019では、ひのきの香りが来場者に好評だったという。同製品は2019年9月にクラウドファンディングと店舗での先行予約を開始する予定だ。ギフト需要を見込み、国内市場を皮切りに海外展開も狙う構えだ。

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