ニュース
AI画像判定による虫の自動判別機能を捕虫器に追加:組み込み採用事例
イカリ消毒のカメラ付捕虫器「オプトビューワ Fly」に、YE DIGITALのAI画像判定サービス「MMEye」を活用した虫の自動判別機能が追加された。画像に写った個々の虫をAIが同定し、判定モデルとの類似度を示す判定率を表示する。
YE DIGITALは2019年7月4日、イカリ消毒のカメラ付捕虫器「オプトビューワ Fly」に、同社のAI(人工知能)画像判定サービス「MMEye」を活用した虫の自動判別機能が追加されたと発表した。画像に写った個々の虫をAIが同定する他、判定モデルとの類似度を示す判定率も表示され、判定の信頼度が確認できる。
オプトビューワ Flyは、捕虫器内にカメラを内蔵した監視型捕虫器。捕虫シートの画像を6時間ごとにサーバに転送して自動計数し、その内容をクラウド上で確認できる。
今回、このオプトビューワ Flyの即時性を向上するため、YE DIGITALの持つAI技術を活用。イカリ消毒が提供したサンプル画像を基に、YE DIGITALが監視対象となる虫ごとに判定モデルを作成した。AIに学習させることで、さまざまな種類の虫を高精度で同定でき、状況の早期把握と迅速な対応が可能になるという。
YE DIGITALは、製造業用途を中心に培ったIoT(モノのインターネット)やAI技術に強みを持つ。2012年からイカリ消毒の自動化・システム化を支援している。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- AIと機械学習とディープラーニングは何が違うのか
技術開発の進展により加速度的に進化しているAI(人工知能)。このAIという言葉とともに語られているのが、機械学習やディープラーニングだ。AIと機械学習、そしてディープラーニングの違いとは何なのか。 - 機械学習はどうやって使うのか――意外と地道な積み重ね
前編では、AI(人工知能)と機械学習、ディープラーニングといった用語の説明から、AIを実現する技術の1つである機械学習が製造業を中心とした産業界にも徐々に使われ始めている話をした。後編では、機械学習を使ったデータ分析と予測モデル作成について説明する。 - 工場向けIoTで成長を描くYE DIGITAL、エンジニアリング系AIで差別化
YE DIGITALは2019年4月12日、戦略説明会を実施。「デジタル社会のリーディングカンパニー」を目標に掲げ、主に工場向けのIoT(モノのインターネット)やAIなどに特化することで差別化を進める方針を示した。 - 工場向けIoTで独自ポジションを築く、「YE DIGITAL」の挑戦
安川情報システムは2018年6月21日、経営方針説明会を開催。「IoTのその先へ」をキーワードとし、工場向けのIoT・AIの先進IT企業へと新たな立ち位置を確保していく方針を示した。 - 自動判別モデルを使ったAI画像判定クラウドサービス
安川情報システムは、クラウドベースのAI画像判定サービス「MMEye」を2018年11月から提供開始する。これにより、製造現場での異常の検知、レベル判定、分類などにおける目視検査の自動化を支援する。 - 故障予知サービスにモーターモデルを追加、μ秒未満の変化に対応
安川情報システムは2018年8月8日、故障予知サービス「MMPredict」のモーターモデルを開発し、8月20日から提供開始することを発表した。