ニュース
オークマが新世代スマートファクトリーを稼働開始、無人化技術とIoTを融合:工場ニュース
オークマは、新世代スマートファクトリーとなる可児新工場「Dream Site 3」の建設を完了し、稼働を開始した。本社工場の「Dream Site 1」「Dream Site 2」のコンセプトを受け継いでいる。
オークマは2019年5月24日、新世代スマートファクトリーとなる可児新工場(岐阜県可児市)「Dream Site 3(DS3)」の建設を完了し、稼働を開始したと発表した。本社工場(愛知県大口町)の「Dream Site 1」「Dream Site 2」のコンセプトを受け継いでいる。
同社は、最新の自動化、無人化技術、IoT(モノのインターネット)を融合させたスマートファクトリー「自動化と熟練の技が織りなす未来工場 Dream Site」を展開・構築している。今回同社は、DS3にスマートなものづくりを適用し、立型、横型マシニングセンター、門形マシニングセンターの一貫生産基地として構築。生産機種を工場単位で区分し、本社工場、可児工場の全社で自己完結一貫生産体制をとって生産効率を高め、生産能力の拡大を推進していく。
DS3には、最先端のスマートマシンやロボット、FMS、IoT(モノのインターネット)を導入。72時間無人で運転でき、IoTを用いた正確で俊敏な作業指示の実施、進捗と稼働を監視する。
正確な進捗、稼働状況の把握、俊敏な作業指示により、組み立て工程とDS3で生産される機械部品の同期を取りながら、「一個流し生産」により必要なものを、必要なときに、必要な量だけつくる。量産並みの高効率生産を超多品種少量生産で目指す。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- サイバー空間の脅威の変遷とその対策からIoTセキュリティを学ぶ
あらゆるモノがインターネットにつながるIoTがサイバー攻撃者にとっての新たな標的になりつつあります。本連載では、セキュリティを意識したIoTデバイス設計の勘所を解説します。第1回では、サイバー空間の脅威の変遷とその対策から、IoTセキュリティがどういうものかを考えます。 - 工場自動化のホワイトスペースを狙え、主戦場は「搬送」と「検査」か
労働力不足が加速する中、人手がかかる作業を低減し省力化を目的とした「自動化」への関心が高まっている。製造現場では以前から「自動化」が進んでいるが、2019年は従来の空白地域の自動化が大きく加速する見込みだ。具体的には「搬送」と「検査」の自動化が広がる。 - 自律するスマート工場実現に向け、IoTプラットフォーム連携が加速へ
製造業のIoT活用はスマート工場実現に向けた取り組みが活発化している。多くの企業が「見える化」には取り組むが、その先に進むために必要なIoT基盤などではさまざまなサービスが乱立しており、迷うケースも多い。ただ、これらのプラットフォームは今後、連携が進む見込みだ。 - 見えてきたスマート工場化の正解例、少しだけ(そもそも編)
製造業の産業構造を大きく変えるといわれている「第4次産業革命」。本連載では、第4次産業革命で起きていることや、必要となることについて、話題になったトピックなどに応じて解説します。第28回となる今回は、スマート工場化において見えてきた正解例について前提となる話を少しだけまとめてみます。 - スマートファクトリーはエッジリッチが鮮明化、カギは「意味あるデータ」
2017年はスマートファクトリー化への取り組みが大きく加速し、実導入レベルでの動きが大きく広がった1年となった。現実的な運用と成果を考えた際にあらためて注目されたのが「エッジリッチ」「エッジヘビー」の重要性である。2018年はAIを含めたエッジ領域の強化がさらに進む見込みだ。 - ドイツが描く第4次産業革命「インダストリー4.0」とは?【前編】
「インダストリー4.0(Industrie 4.0)」という言葉をご存じだろうか? 「インダストリー4.0」は、ドイツ政府が産官学の総力を結集しモノづくりの高度化を目指す戦略的プロジェクトだ。インダストリー4.0とは何なのか。同プロジェクトに参画するドイツBeckhoff Automationグループに所属する筆者が解説する。 - “生みの親”が語るインダストリー4.0の本質とこれから
SAPジャパンは年次カンファレンス「SAP NOW」を開催し、基調講演プログラムの1つとして、ドイツの「インダストリー4.0」の提唱者でドイツ工業アカデミー評議会議長のヘニング・カガーマン氏が登壇。「インダストリー4.0とソサエティー5.0を推進するエンタープライズIT」をテーマにデジタル化がもたらす産業や経済の変化について訴えた。