光造形方式3Dプリンタ導入で、鋳造アクセサリーの原型製作期間が半分以下に:3Dプリンタニュース
Formlabsは、同社の光造形方式3Dプリンタ「Form 2」の導入事例を発表した。Form 2を鋳造アクセサリーの原型製作プロセスに導入したところ、作業効率が大幅に向上し、手作業のため1週間程度かかっていた製作期間が、3日程度に短縮できた。
3Dプリンタ導入事例:鋳造アクセサリーの製作を支援する「Form 2」
Formlabsは2019年5月27日、同社の光造形(SLA)方式3Dプリンタ「Form 2」を、鋳造アクセサリーを手掛けるストレンジフリークデザインスが導入したと発表した。
アクセサリー業界では、一部の単純なデザインのものを除き、手作業で原型を作成している。ストレンジフリークデザインス代表の古谷尚人氏は、原型製作に別の光造形方式3Dプリンタを導入したが、出力に失敗することが多く、失敗のたびに清掃やレジンの入れ替えが必要になるなど、余分な時間がかかっていたという。
Form 2の導入後は、左右を同じに作ったり、全体のサイズを変更したりといった作業が容易にできるようになった。また、3Dプリントソフトウェア「PreForm」は、サポート材を自動生成する機能や、3Dモデルを最適な位置に自動配置する機能を持ち、特別な知識がなくても美しい出力が得られる。
作業効率の向上に加え、夜間など作業時間外でもForm 2任せで出力が可能になった。これにより、開始から完成まで約1週間かかっていた製作期間が、2回の試作出力を含めて3日程度に短縮したという。
鋳造には、原型を金属で作る手法と、特別なワックスで作った原型から金属製の原型を作る手法があるが、Form 2用の「Grey Resin」で出力した原型は金属製原型の代わりとして利用できる。また、鋳造用ワックスとほぼ同質の「Castable Resin」は、ワックス製原型として利用できる。
Form 2は、アクセサリーの原型製作を大きく変えるだけではなく、自分だけのカスタムデザインを希望するエンドユーザーに対し、製作者がその場でPCを開きデザインをアレンジするといった、新しい価値も提供している。
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