病院内自律搬送ロボットの新モデルを発売、巡回機能で搬送効率が向上:医療機器ニュース
パナソニックは、機能を拡張した自律搬送ロボット「HOSPI」と搬送容量を拡大した「HOSPI Cargo」を発表した。巡回機能や後方センサーを搭載するほか、HOSPI Cargoは搬送容量が大幅に増加した。
パナソニックは2019年5月20日、機能を拡張した自律搬送ロボット「HOSPI(ホスピー)」と搬送容量を拡大した「HOSPI Cargo(カーゴ)」を発表した。受注開始は、新型HOSPIが同年5月から、HOSPI Cargoが同年7月から。併せて、案内や告知に活用できる、サイネージを3面搭載した「HOSPI Signage(サイネージ)」も発売した。
HOSPIは、病院内の薬剤や検体を自動で搬送する病院内自律搬送ロボット。2013年10月の発売以来、国内4病院、海外1病院で導入されている。
今回発売した3製品は、いずれも巡回機能を搭載。事前に登録した順に巡回走行する定期巡回機能と、目的地を搬送ごとに複数選択すると、選択順に巡回走行する行先複数選択機能を搭載している。
また、後方センサーを採用し、走行の安定性が向上した。狭い通路や人混みで進路をふさがれた場合にも、安全を確認して後進する。
HOSPI Cargoは、搬送容量が大幅に増加。薬剤深型トレーの場合は8段×2列、50Lコンテナの場合は3個収納が可能になった。
追加オプションとして、HOSPIに搭載した前方カメラ映像を別の場所に設置したPCでモニターして操作できる遠隔操作機能を用意する。他に、HOSPI搭載センサーで人物を認識し、頭部を人物方向へ回転させて挨拶音声を流す顔振向き機能も提供する。
最大積載量は、HOSPIが20kg、HOSPI Cargoが60kg。連続運転時間は、HOSPIが約7時間、HOSPI Signageが約4時間、HOSPI Cargoが約5時間。充電時間は全システム約2.5時間となる。
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