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ネクスティが販売パートナーになったQNX、マイコンレベルのプロセッサもカバー:車載ソフトウェア(2/2 ページ)
ブラックベリーは、国内半導体商社のネクスティ エレクトロニクスとの間で、車載分野を中心に組み込みソフトウェアを展開するBlackBerry QNXのVAIプログラムを締結したと発表した。
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なおブラックベリーは、セキュリティ企業のサイランス(Cylance)を2019年2月に買収しており、これに併せて同年4月に組織再編を行った。現在はサイランス、IPライセンシング、そしてQNXなどを含めたIoTという3つの部門(Division)に分かれている。
このIoT部門の傘下に、組み込みやエンドポイント技術を統括するBlackBerry Technology Solutions(以下、BTS)が入り、さらにその下にQNXやサーティコムなどが並ぶ体制となった。
ブラックベリー シニア・バイスプレジデント兼BTS 共同代表のケイヴァン・カリミ(Kaivan Karimi)氏は「新たな体制は、IoTとして何でもがエンドポイントとしてつながる時代を見据え、ITで得た技術をIoTやエンドポイント側にすぐに生かしていくことを狙いとしている。自動車は、この体制のメリットが生きる代表的なアプリケーションだ」と説明する。
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