次世代コックピットをQNXが統合管理、Android Automotiveも動く:オートモーティブワールド2019
QNXソフトウェアシステムズは、「オートモーティブ ワールド2019」において、次世代車に用いられる車載情報機器やデジタルクラスタなどのコックピットシステムを1個のSoCで統合管理できる「BlackBerry QNX Digital Consolidated Cockpits」を披露した。
QNXソフトウェアシステムズは、「オートモーティブ ワールド2019」(2019年1月16〜18日、東京ビッグサイト)において、次世代車に用いられる車載情報機器やデジタルクラスタなどのコックピットシステムを1つのSoC(System on Chip)で統合管理できる「BlackBerry QNX Digital Consolidated Cockpits」を披露した。現時点ではコンセプト提案となるが、プラットフォームとしての本格展開に向けた検討を始めている。
同コンセプトは消費者向けエレクトロニクス展示会「CES 2019」(2019年1月8〜11日、米国ネバダ州ラスベガス)で初披露されている。ハイパーバイザー「QNX Hypervisor 2.0」、デジタルクラスタ向けプラットフォーム「QNX Cluster」や「QNX Platform for Instrument Clusters(QPIC) 2.0」、車載情報機器向けプラットフォーム「QNX CAR Platform for Infotainment」などの技術を統合したものだ。
さらに、QNXのシステム上で動作するネイティブアプリの他、車載情報機器向けのAndroidである「Android Automotive」のアプリをシームレスに利用できるように、Androidの仮想マシン「Android Virtual Machine」や、セキュアなAndroid Automotiveのハードウェア抽象化層「Secure Android Automotive HAL」なども組み込んでいる。
なお、QNXと併せて利用する車載情報機器のシステムとしては、車載LinuxであるAutomotive Grade Linux(AGL)にも対応可能だとしている。
展示デモは、デジタルクラスタ、車載情報機器、カーエアコンなどを制御するためのコンパニオンディスプレイから構成。車載情報機器については、ハイパーバイザーを活用することによりQNX上でAndroid Automotiveを動作させるとともに、スマートフォンと連携するAppleの「CarPlay」やGoogleの「Android Auto」も利用できるようになっている。プロセッサはインテルの「Skylake」世代の製品を用いているが「3ディスプレイの出力を確保するためであって、インテル系でもArm系でも問題なく動作する」(QNXソフトウェアシステムズの説明員)という。
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