自動運転車開発のほぼ全てに採用されるブラックベリー、ADAS基盤も展開:車載ソフトウェア(1/2 ページ)
ブラックベリーが自動運転技術につながるADAS(先進運転支援システム)への取り組みについて説明。ほぼ全ての自動運転車の開発に、同社のQNX製品が用いているという。
ブラックベリー(BlackBerry)は2018年7月17日、東京都内で会見を開き、自動運転技術につながるADAS(先進運転支援システム)への取り組みについて説明した。
同社は、QNX製品を中心に、車載分野向けのソフトウェアやセキュリティソリューションを展開している。同社の先進技術部門に当たるBlackBerry Technology Solutions セールス&マーケティング担当 上級副社長のケイヴァン・カリミ(Kaivan Karimi)氏は「ブラックベリーは、スマートフォンメーカーから企業向けのソフトウェアとセキュリティの企業に移行した。現在は、EoT(Enterprise of Things、モノのエンタープライズ)をセキュアに構築することをミッションとしている」と語る。
現在の車載分野向けソリューションは、QNX製品が得意としてきたテレマティクスやインフォテインメントだけでなく、車両内のさまざまなシステムをカバーするようになっている。さらに、コネクテッドカーになった自動車のさまざまな車載ソフトウェアのアップデートをセキュアに行うOTA(Over the Air)も提供している。「これだけ包括的な車載ソフトウェアソリューションを提供している企業は他にない」(カリミ氏)という。
自動車業界で対応が加速している自動運転車の開発プロジェクトにおいて、QNX製品は広く利用されている。例えば、Aptiv(2017年12月に、Delphiの電気電子や自動運転部門がスピンオフした企業)、百度(Baidu)、NVIDIAなどがQNX製品を用いて実証実験などを行っている。カリミ氏は「NVIDIAによれば、同社の自動運転コンピュータ『Drive PX』のユーザーのうち、ウェイモ(Waymo)を除いて全ての企業がQNXを採用しているという。これはつまり、自動運転車開発という意味で、ほぼ全ての企業がQNXを用いていることになる」と強調する。また、ルネサス エレクトロニクスとも、2018年1月の「CES 2018」で披露した自動運転車の開発などで協力関係にある。
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