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ベトナムに同国3番目のアルミ缶生産拠点を新設、既存の缶蓋ラインも増強:工場ニュース
昭和アルミニウム缶は、ベトナム南部に同国で3番目となる生産拠点を新設し、北部にある既存工場の缶蓋ラインの生産能力を増強する。
昭和アルミニウム缶は2019年4月25日、ベトナムで3番目となる生産拠点の新設と、既存工場の缶蓋ラインの生産能力増強について発表した。新工場の建設と缶蓋ライン増設の投資額は合計約70億円で、2020年7月から生産を開始する。
同社は昭和電工の連結子会社で、ベトナムに現地法人「ハナキャン・ジョイント・ストック・カンパニー(ハナキャン)」を持つ。ハナキャンでは、同国北部のバクニン工場に製缶・製蓋ラインを、中部にあるクアンナム工場に製缶ラインを有している。
今回、南部のバリア・ブンタウ省にも、生産能力が年間13億缶の製缶工場を新設。同時に、バクニン工場内の缶蓋製造ラインを年間生産能力11億枚に増強する。これによりハナキャンは、ベトナムの3つの拠点を合わせて、缶体は年間31億缶、缶蓋は年間33億枚の生産能力を持つようになる。
同社のベトナムにおけるアルミニウム缶事業は、同国北部、中部を中心に順調に販売を拡大している。今後もアルミニウム缶の市場拡大が見込まれるベトナムで、市場の伸びに対応して事業拡大を図っていく。
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