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「モデルチェンジまでの期間延びていた」、日産は2019〜2022年で新型車20モデル車両デザイン(2/2 ページ)

日産自動車は2019年5月14日、横浜市内で会見を開き、2019年3月期(2018年度)通期の連結業績を発表した。売上高は前年比3.2%減の11兆5742億円、営業利益は同44.6%減の3182億円で、営業利益率は前年から2.1ポイント下がって2.7%に低下した。当期純利益は同57.3%減の3191億円となり、減収減益だった。

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2019〜2022年度で20車種の新型車

 会見で西川氏は、ガバナンスや組織、事業の改革方針「NEW NISSAN TRANSFORMATION」についても説明した。この改革方針では、2022年度に売上高14.5兆円、営業利益率6%以上を目指す。


事業改革の目標(クリックして拡大) 出典:日産自動車

 事業改革で最も課題となっているのは、米国事業の利益率低下だ。2016年度までは、中国合弁会社を連結したグローバルでの平均営業利益率は6.9%だった。日本と中国が特に利益率が高く、北米も平均並みだった状況で、北米の営業利益率を引き上げることで日米中で利益率10%を確保する計画を立てていた。現在も日中の利益率は健全であるものの、販売インセンティブの多用とフリート販売の増加、競争環境の激化で北米の収益が悪化したことが影響し、グローバル平均営業利益率は3.8%に低下している。

 また、過去の中期経営計画での新興国向けの設備投資が回収できておらず、余剰の生産能力や不採算事業も負担となっている。さらに、新興国向けの設備投資を拡大したのと同じ時期に新型車の投入が後ろ倒しになっていた。過去の投資の負担と、CASEなど新領域への投資を両立することは難しいため、西川氏は「将来性のある部分とそうでない部分に選択と集中を進めていく。投資効率の適正化と今後投資する分野を絞り込む」と語った。

 こうした北米事業のリカバリーとして、モデルチェンジまでの期間が延びていたのを改善して新型車の投入を積極化するとともに、電動パワートレインや運転支援技術を核とした商品力の向上を強化する。

 モデルチェンジまでの期間は北米だけでなくグローバルで延びていたため、対策としてはモデルチェンジまでの期間を短縮するだけでなく、先進技術を積極的に取り入れて小売販売の拡大につなげる考えだ。モデルチェンジまでの期間は2019年度の5.1年から、2022年度には3.5年以下に短縮する。

 2019〜2022年度は主要モデルを全て刷新し、CASE(コネクテッド、自動化、シェアリング、電動化)で競合他社に先行することを最優先事項とする。グローバルで20モデル以上の新型車を投入する計画だ。また、2022年度までに電気自動車とハイブリッドシステム「e-POWER」搭載のハイブリッド車の販売を拡大する。電動車の比率を中国では2018年度の2%から30%に、日本と欧州は50%に引き上げる。車両の前後輪に2つの駆動用モーターを使用する電動四駆など、現在のラインアップよりも高性能な電動パワートレインも投入する。

 商品ラインアップのセグメントの中でも選択と集中を進める。具体的には、商品ラインアップのうち、軽自動車以外のA、Bセグメントや軽商用車両では利益額が小さいためルノーや三菱自動車とのアライアンスを活用していく。日産自動車としては、強い領域であるCセグメントやフレームSUV、ピックアップ、Dセグメントに投資を集中し、商品価値向上とブランド力強化につなげる。

 運転支援システム「プロパイロット」の普及拡大も進める。現状ではプロパイロット搭載モデルはグローバルで35万台の販売だが、2022年度には20カ所の市場で20車種に搭載し、年間100万台の販売を目指す。これに向けた1歩として、次世代のプロパイロットを展開する。ナビゲーションシステムと連動し、高速道路の複数車線で運転支援を行うシステムとなる。まずは日本向けの「スカイライン」で採用するという。

 西川氏は、質疑応答でルノーとの経営統合について問われ、「今、日産は業績改革に集中すべきだと考えている。それ以外のことや、いつまでかということは議論していない。日産から見ると、外形的な統合が価値を生み出す力を損ねるリスクがある。得られるメリットと問題点を考えると、経営統合の(ネガティブな)インパクトが大きいと前々から考えている」と答えた。

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