インテルの買収下手はいつ治るのか
大原雄介氏の連載「IoT観測所」の最終回として、インテル(Intel)のIoT(モノのインターネット)の取り組みが全体としてあまりうまく行っていない、という記事を2018年10月末に掲載しました。
⇒IoTから脱落した巨人インテルの蹉跌、かくもIoTビジネスは難しい
2018年6月に当時CEOのブライアン・クルザニッチ氏がスキャンダルで退職してからCEOの不在が続いており、「これからのIoT時代、半導体の巨人インテルはどこに向かうのだろうか」という不安を強く感じさせられていたタイミングでの掲載でした。結局、暫定CEOを務めていたボブ・スワン氏が新CEOに就任することが決まったのが2019年2月で、インテルの停滞は予想以上に長く続きました。
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