一体型HMDと独自ソフトでVRの業務利用を支援するソリューション:VRニュース
インターピアは、VRコンテンツの業務利用やロケーション展開を支援するソリューション「KANTAN VR(かんたん VR)」の提供開始を発表した。
VRコンテンツの業務利用をスピーディーかつ低コストで!
インターピアは2019年4月4日、VRコンテンツの業務利用やロケーション展開を支援するソリューション「KANTAN VR(かんたん VR)」の提供開始を発表した。VRの業務利用をスピーディーかつ低コストで開始できるよう、一体型ヘッドマウントディスプレイ(以下、HMD)端末とシステムソフトウェアをセットで提供。短期間のレンタル契約を利用して導入することも可能だ。
KANTAN VRは、一体型のHMD端末に同社独自開発のコンテンツ視聴管理システムを組み込んだ業務用VRソリューションである。VRを体験するエンドユーザーやスタッフの端末操作、取り扱いを簡略化することで、VRコンテンツを活用したビジネスの促進を図るという。
今回のサービス提供開始に際して、同社はPico Technology Japanが展開するHMD端末「Pico G2」シリーズを採用する。同HMD端末はスタンドアロン型であるため、PCやスマートフォンと接続する必要がなく、ケーブルレスでの単体動作が可能。バッテリー駆動で約3時間利用できる。本体重量は280gと軽量で、3K画質のLCDディスプレイ、高性能CPU(Snapdragon 835)などを搭載する。
このPico G2に、商業施設向け「VR THEATER」などのVRコンテンツサービスを提供してきた同社のソフトウェア群を標準機能として組み込み、提供するという。
「KANTAN VR」の主なシステム標準機能は以下の通りである。
- かんたんTOP画面(起動画面からの各アプリ起動ランチャー) ※)
- 業務用アプリケーション(APK)のインストールとランチャー掲載
- 起動画面(ランチャー)に掲載するアプリアイコンの画像変更
- VR動画再生プレーヤー(パノラマ再生、3D再生:トップボトム、サイドバイサイド両対応) ※)
- 非VR動画シネマ再生プレーヤー(VR空間内の疑似的な大画面スクリーンに動画を再生) ※)
- 各種設定画面(Wi-Fiなど)のパスワードロック(いたずら防止)
- 本体ストレージに格納した動画の取り出し防止、暗号化(データ漏えい対策)
※)目線と本体ボタンによる操作性により、リモコン不要での単体運用が可能
また、起動画面のデザインカスタマイズ、ネットワーク認証による端末起動許可、インターネット経由での端末内コンテンツデータ更新、各コンテンツの起動/視聴ログ収集と管理、コンテンツ起動時および視聴時の課金決済なども、オプションサービス機能として対応する。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 熟練作業者の技能伝承はARで、PTCが「Vuforia」の新製品を投入
PTCジャパンは、工場などの現場における熟練作業者の作業内容をARデバイスで直接キャプチャーし、トレーニング用のデータとして活用できるARソリューション「Vuforia Expert Capture」を発表した。 - 客室乗務員向け機内訓練にVRを活用、緊急事態を体感
全日本空輸は、NECの「法人VRソリューション」による客室乗務員訓練を開始した。機内での火災や急減圧といった緊急事態、機内設備の安全確認作業をVRで再現し、訓練に活用する。 - 任天堂、手軽にVRゲーム体験ができる工作キットを発売
任天堂は、「Nintendo Labo」シリーズの新作として「Nintendo Labo: VR Kit」を発表した。段ボール製の工作キット「Toy-Con」を組み立て、Nintendo Switchと組み合わせることで手軽にVRゲームを楽しめる。 - エンジニア育成機関にVRコースを新設、VRエンジニアを無償で育成
クリーク・アンド・リバーは、エンジニアを無償で育成するスクール「TECH STADIUM」に、VRエンジニアを育成する「VRコース」を新設した。各種VR開発の他、通信技術など実務で使える知識・技術を現役のVRエンジニアが指導する。 - 3D CADで作った3Dデータを生かし切るVRとARの進化
AI(人工知能)と同じく2016年にブームを迎えたVR(仮想現実)。2017年以降、このVRが、製造業や建設業の設計開発プロセスに大きな変化を与えそうだ。AR(拡張現実)についても、「デジタルツイン」をキーワードに3D CADで作成した3Dデータの活用が進む可能性が高い。 - 「VR=仮想現実感」は誤訳!? VRの定義、「製造業VR」の現状と課題
製造業VR開発最前線 前編では、VRやAR、MRの概要、製造業向けVRの他の分野のVRとは異なる特徴、これまでの状況などを説明する。