日立製作所は2019年3月13日、IoT(モノのインターネット)の運用管理を最適化するサービス群「JP1 for IoT」を発表した。価格例は、IoTデバイスの稼働状況を可視化し効率的なセキュリティ対策を支援する「JP1 for IoT―デバイス管理」が月額16万円からとなる(税別、IoTデバイス1000台の場合)。
JP1 for IoTは、同社の統合システム運用管理「JP1」の技術やノウハウ、およびIT分野とOT(Operational Technology:制御技術)分野における実績を生かして提供されるサービス群だ。
同サービス群にはIoTデバイスの効率的なセキュリティ対策や稼働管理を支援する「JP1 for IoT―デバイス管理」と、「JP1 for IoT―NX UsbMonitor」「JP1 for IoT―NX NetMonitor」がある。
デバイス管理はIoTデバイスの状態を設置場所やネットワーク単位でグループ化して可視化することで、デバイス環境全体を把握できる。また、IoT向けクラウドサービスと連携したID、パスワード設定や、ソフトウェアの更新、廃棄する際の設定消去などセキュリティ対策を一括で実施する。他にも、不具合発生や内蔵電池の残量などの通知を自動で受信できるなどIoTを効率的に運用管理できる。
NX UsbMonitorおよびNX NetMonitorは同社がこれまで提供してきた工場設備向けのUSB、端末監視のアプライアンス製品をJP1 for IoTサービス群として提供するものだ。ログの取得に加え未登録のUSBや端末が不正に接続されていないかを監視し、不正接続を検知してネットワークから排除する。
提供開始時期は、デバイス管理が同年3月29日から、NX UsbMonitorおよびNX NetMonitorが同年5月31日からとなっている。
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