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昇降機据え付けの危険も体験できる、三菱電機が研修センターを稼働:製造マネジメントニュース
三菱電機は、昇降機の据え付け技術者を育成する研修センター「匠」を2019年4月1日から稼働する。実習用昇降路や危険体感設備を備え、実際の据え付け現場で起こり得る危険を体験でき据え付け技術者の作業品質や危険感度の向上を支援する。
三菱電機は2019年2月26日、昇降機の据え付け技術者を育成する研修センター「匠(たくみ)」を同年4月1日から稼働すると発表した。昇降機製造拠点のマザー工場である稲沢製作所(愛知県稲沢市)に建設した。
同センターの建築面積は411m2、延床面積は2182m2。10本の据え付け実習用昇降路と実習用エレベーター8台、特別安全教育施設(危険体感設備)を備える。建築現場と同じ環境下で実機を用いて実習することにより、実践的な技術やノウハウが習得できる。技量に応じた研修カリキュラムを整備し、技術者の作業品質向上を図る。
危険体感設備ではVR(仮想現実)を活用して、実際の据え付け現場で起こり得る危険を体験実習し技術者の危険感度を上げる。特に重量物の搬入や溶接、高所での作業など安全面での配慮が必要な作業では、実機を用いて繰り返し実習することで現場に即した安全な作業要領が習得できる。
同社では国内外の据え付け技術者を育成して昇降機の据え付け品質を向上することを目的とし、2020年度までに国内の新設据え付け技術者を約1000人、海外の据え付け指導者を約350人育成する方針だ。
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