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HEV用SiCインバーターの体積がさらに半減、非対称構造でモーター出力密度を向上電気自動車(2/2 ページ)

三菱電機は、世界最高の電力密度を持つハイブリッド車(HEV)用パワーユニットと、世界最高クラスとする出力密度のモーターを開発した。パワーユニットは2024年度以降、モーターは2020年度以降の事業化を目指す。

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自動車はほとんどの場合前進する、ならばモーター構造も非対称でOK

 世界最高クラスとする出力密度のモーターは、自動車向けモーターであることに着目して開発された非対称回転子構造が特徴になっている。

モーターに採用した非対称回転子構造
モーターに採用した非対称回転子構造(クリックで拡大)

 自動車は駐車時などを除いて基本的には前方向に進む。後方向に進む場合も、ほとんどの場合は低速で走行する。つまり、自動車に搭載するモーターも、前進方向に大きなトルクが発生させられるような構造であってもよい。

 このコンセプトに基づき開発した非対称回転子構造は、前進方向に磁束の発生が偏るように磁石と鉄芯を設計し、磁気スリットも工夫した。また、高効率な冷却構造によって磁力性能の高い磁石を採用。モーターコイルは集中巻を採用した。これらの結果、モーターの出力密度は「世界最高クラス」(同社の説明員)となる23kW/lを達成している。

開発したモーターの技術概要
開発したモーターの技術概要(クリックで拡大) 出典:三菱電機
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