トレーラーの位置や整備状況をクラウド管理、運輸会社と実証開始:製造ITニュース
富士通交通・道路データサービスは、運行記録計とスマートフォン、ビーコンを用いて、トレーラーの所在をクラウド上で管理する仕組みを構築し、サービスの有効性の実証を開始した。
富士通交通・道路データサービスは2019年1月21日、運行記録計とスマートフォン、ビーコンを用いて、クラウド上でトレーラーの所在を管理する仕組みを構築したと発表した。幸楽輸送の協力の下、サービスの有効性に関する実証を開始した。
トラックドライバー不足や長時間労働の深刻化により、車両の大型化、トレーラー化、複数ドライバーによる共同配送の普及が期待されている。共同配送やRORO船、フェリーを経由した輸送の把握にはトレーラーの管理が重要となるが、現時点では運行記録計の管理対象が単車やトラクターヘッドに限られている。
富士通グループでは、トレーラーの位置情報や走行情報、整備情報などを一元的に管理し、輸送事業者内で共有する「トレーラ管理サービス」の構築を進めている。今回の実証では、北海道内の中継輸送において、貨物トレーサビリティ、運行効率化、トレーラーの整備効率化の有効性を評価する。併せて、運行記録計による単車、トラクターヘッド側情報とトレーラー情報との連携も視野に入れて検証する。
具体的には、幸楽輸送が所有する約70台のトレーラーにビーコンを付け、トレーラーの位置情報や走行距離情報を収集する。ドライバーが運行開始前後に整備情報を入力し、運行管理者や整備管理者は、トレーラーの駐車位置や走行距離、整備情報などをクラウドで共有する。
さらに今後、RORO船やフェリーを経由した輸送での検証を実施する予定だ。陸路、海路をまたがってトレーラーの位置を可視化することで、地域間でのトレーラー保有台数の偏在を解消し、車両の稼働率向上、配置最適化による物流生産性向上を目指すという。
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