Windows 10の最新アップデート「Version 1809」による組み込み機器開発への影響:待ったなし!組み込み機器のWindows 10 IoT移行(6)(3/3 ページ)
2020年10月13日にサポートが終了する「Windows Embedded Standard 7」から最新の「Windows 10」世代への移行について解説する本連載。最終回の第6回では、Windows 10の最新アップデートである「Version 1809」と組み込み機器の関わりについて説明する。
変わるユーザーインタフェース
Windows 10で設定の変更を行うためには、昔ながらの「コントロールパネル」と新しい「設定アプリ」という2つのアプリケーションがありますが、バージョンアップを重ねるごとにコントロールパネルで設定できる項目が減り、反対に設定アプリには項目が増えてきました。最近の更新では、画面の解像度やWindowsの言語変更がコントロールパネルから削除され、設定アプリでのみ変更可能となったりもしています。
また、コンソールもコマンドプロンプト(cmd.exe)からPowerShell(powershell.exe)への置き換えが進んでいるようで、マイクロソフトの公開する技術資料でも、サンプルスクリプトがPowerShellで提供されるケースが増えてきています。
このあたりは、デスクトップ上でWin+Xキーで表示されるアドバンスドメニューをみると、コントロールパネルやコマンドプロンプトの項目が既に置き換わっていることからも、今後の主流が設定アプリやPowerShellである事は想像に難くありません(図4)。
終わりに
この原稿を書いている間に、2020年1月のWindows 7サポート終了まで残り1年を切り、Windows 10への移行もいよいよ待ったなしという状況になりました。Windows 10自体は、Windows 7世代と高いアプリケーション互換性を持っていますし、ぱっと見ではややこしく見えるサービシングモデルも一度理解してしまえば実はシンプルだという事に気付くと思います。さらに、Windows 10 IoT Enterpriseには、機能を固定して運用する組み込み機器に適した長期サポートモデル(LTSC)も用意されています。
現在Windows 7世代からWindows10世代への移行を進めている、あるいはこれから移行するという開発者の方に、本連載の情報が一助になればと思います。
(連載完)
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