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Windows Embedded Standard 7 SP1でアップデートされた機能Windows Embedded Standard 7概論(5)(1/2 ページ)

Windows 7 SP1の提供開始に伴い、Windows 7をベースとする組み込みOS「Windows Embedded Standard 7」でもSP1に対応したバージョンがリリースされた。今回は、特に重要なアップデート内容について解説する。

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Windows Embedded Standard 7 Service Pack 1登場!!

 マイクロソフトのデスクトップPC向けOSの最新版「Windows 7」のService Pack 1(以下、SP1)が提供されたことに伴い、Windows 7をベースとする組み込みOS「Windows Embedded Standard 7(以下、WES7)」でも、SP1に対応したバージョンがリリースされました。

 現在、マイクロソフトのWebサイトで、WES7 SP1の“試用版”が公開されており、Windows Live IDさえあれば誰でも無償でダウンロードすることができます。

 WES7 SP1には、ToolkitのアップデートとWindows 7 SP1で提供される900以上のHotfixおよびSecurity Updateの全てが含まれています。マイクロソフトのWebサイトの「Windows 7およびWindows Server 2008 R2 Service Pack 1のドキュメント」に、HotfixおよびSecurity Updateのリストが公開されていますので、詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。

Windows Embedded Standard 7 Service Pack 1のダウンロード(Windows Embedded Free Trial)

http://www.microsoft.com/windowsembedded/en-us/downloads/download-windows-embedded-standard-7-trial.aspx



Windows 7およびWindows Server 2008 R2 Service Pack 1のドキュメント

http://www.microsoft.com/downloads/en/details.aspx?FamilyID=61924cea-83fe-46e9-96d8-027ae59ddc11&displaylang=en



 なお、WES7とWES7 SP1のDistribution Share(以下、DS)は、共存させることが可能です。表1にデフォルトのDS格納先を示します。

WES7(x86) (インストール先フォルダ)\DS
WES7(x64) (インストール先フォルダ)\DS64
WES7 SP1(x86) (インストール先フォルダ)\DS SP1
WES7 SP1(x64) (インストール先フォルダ)\DS64SP1
表1 デフォルトのDistribution Share格納先

 連載「Windows Embedded Standard 7概論」の第5回では、WES7 SP1の中で特に重要なアップデート内容に関していくつかピックアップ(以下)し、その内容を紹介します。

  1. 新しいバージョンの「Remote Desktop Protocol」に対応
  2. SDカードブートへの対応
  3. SKUのサポート
  4. WES7 SP1に対応した「Windows Embedded Developer Update 1.1」

1.新しいバージョンの「Remote Desktop Protocol」に対応

 シンクライアント端末などの開発では、Remote Desktop Connection機能を搭載することが多いと思いますが、この機能で使用される「Remote Desktop Protocol」のバージョンが、WES7 SP1で“7.1”となり、「Remote FX」に対応しました。

 Remote FXに関する詳細な解説はここでは割愛しますが、一言でいうと「リモートデスクトップ機能を拡張するもの」です。Windows Server 2008 R2 SP1を使用したデスクトップ仮想化環境において、3Dレンダリングの性能向上や、クライアント側接続USBデバイスのリダイレクト機能(RemoteFX USB Redirection)などが提供されます。


2.SDカードブートへの対応

 Embedded Enabling Featureパッケージの1つとして、WES7 SP1では、SDカードからのブートが可能となる「SD Bootパッケージ」が追加されました。

 SDカードブートの実現により、HDDと比べ“省スペース化”“省電力化”が期待できます。ただし、ハードウェアおよびBIOSがSDカードからのブートをサポートしている必要があります。

 なお、SD Bootの使用には“ライセンス上の制限”がありますのでご注意ください。

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