ベンチマークであり続ける新型BMW 3シリーズ、駆け抜ける喜びと運転支援を両立:自動運転技術(2/2 ページ)
ビー・エム・ダブリューは2019年1月30日、新型「BMW 3シリーズ」(G20型)の日本市場導入を発表した。新型3シリーズは走行性能を向上させるとともに、日本初導入となる3眼カメラやリバースアシスト機能など先進の運転支援システムを備えている。
新開発のシャシーと熟成したエンジン、新世代のデザインを融合
走行性能の面では新開発のシャシーが大きく寄与している。新型3シリーズのシャシーは従来比でホイールベースを40mm、トレッドをフロント43mm、リア21mmと拡大するとともに剛性を高めた。このシャシーは前後の重量配分が50:50かつ重心が前モデル比で10mm下がっており、欧州仕様車の設計値で約55kgの軽量化に成功。ダイナミックかつ快適な走りを提供する。
排気量2l(リットル)直列4気筒ツインターボガソリンエンジン(型式:B48B20B)は、燃料噴射圧力の高圧化、クランクシャフトの軽量化、内部摩擦の抑制などの改良が施された。
BMW 330i M Sportが搭載するエンジンは、従来モデルと比較してほぼ全ての常用回転域で50Nmのトルク増を実現し、最高出力は190kW(258ps)/5000rpm、最大トルクは400Nm(40.8kgm)/1550〜4000rpm。BMW 320iが搭載する、日本の道路事情に合わせ専用で開発されたエンジンでは最高出力135kW(184ps)/5000rpm、最大トルク300Nm (30.6kgm)/1350〜4000rpmを発揮する。全モデル後輪駆動で、ワイドレシオ化された電子油圧制御式8速オートマチックトランスミッションが組み合わされる。
そしてデザイン面では、3シリーズの伝統であるスポーティで精密なプレスラインを継承するとともに、同社のシンボルであるキドニーグリルをより立体的な造形とすることで新世代のデザインコンセプトを提案する。ヘッドライト下部中央に鋭角の切り欠きを入れることで印象的なフロントデザインに仕上げた。また、リアサイドウィンドウ後端の特徴的な形状「ホフマイスターキンク」はCピラーに一体化され、ウィンドウの流線形を強調する伸びやかなスタイリングとした。
御舘氏は「これまでもBMWは3シリーズにプライドを持って手掛けてきた。新型3シリーズは運動性能やスタイリング、そして先進性の面で、同クラスの車に対しても全く新しいベンチマークとなるだろう」と自信を見せた。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- クルマの操作に関する音声認識は自前で、だからこそ「ハーイ、メルセデス」
メルセデス・ベンツ日本は2018年10月18日、東京都内で会見を開き、コンパクトカー「Aクラス」の新モデルを発表した。音声認識機能を充実させた新開発のインフォテインメントシステム「MBUX(メルセデスベンツユーザーエクスペリエンス)」を初めて採用したモデルとなる。 - 「ここ左?」「まだ直進です」とナビが即答、音声エージェントへの呼びかけは不要に
三菱電機は2019年1月22日、東京都内で記者説明会を開き、同社の情報技術総合研究所が手掛ける車載セキュリティやHMI(ヒューマンマシンインタフェース)の技術を発表した。車載セキュリティの新技術はウイルスの種類ではなく侵入の手口に着目して攻撃を検知する点が特徴だ。HMIは、視線の向きに合わせて的確に警告を発し、音声認識機能の煩わしさを低減する。いずれの技術も、クラウドと連携せず、組み込みで効果を発揮する点を強みとする。 - 完全自動運転トラックで“社会の血液”をサラサラに、レベル3は「重要度低い」
UDトラックスは2018年12月12日、埼玉県上尾市にある同社の敷地内において、大型トラックをレベル4の自動運転で走らせるデモンストレーションを実施した。UDトラックスを傘下に持つボルボグループで、自動運転車両開発部門のバイスプレジデントを務めるヘンリック・フェルンストランド氏は、「完全自動運転の実用化は乗用車よりも商用車が先になる」と述べた。トラックの自動運転化により、スマートロジスティクスの実現を目指す。 - バレーパーキングで駐車場はもうかるか、「自分でやる方が早い」は超えられるか
日本自動車研究所(JARI)は2018年11月13日、東京都内で自動バレーパーキングの機能実証実験を実施した。 - アウディ新型「A8」はレベル2で日本導入、2019年には「AIアクティブサスペンション」も
アウディジャパンは2018年9月5日、東京都内で会見を開き、フルモデルチェンジした「A8」と「A7 Sportback」を日本で発売すると発表した。両モデルとも、電源電圧が48Vのマイルドハイブリッドシステムや、全面タッチパネルのインフォテインメントシステムなど新技術を採用した。A7 Sportbackは同年9月6日から、A8は同年10月15日から販売を開始する。 - V2Xはいかにあるべきか、トヨタは北米もDSRC、5GAAはセルラーの優位性を強調
高度な自動運転の実現や、センサーでは認知しきれない範囲の危険を回避するため、V2Xの重要度が増している。しかし、自動車業界は携帯電話の通信網を使うか、境域通信を用いるかで2つに分かれている。各社の最新の取り組みをまとめた。