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工業高校出たら就職、辞めて自動車整備士学校と大学に、そしてメカ設計者へDMM.makeの中の人に聞く「IoTとスキル」(7)

IoTを業務に活用したい人たちをサポートしている、DMM.make AKIBA のスタッフのインタビュー。4人目に登場いただくのは、テックスタッフとして活躍している椎谷達大氏。

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 IoTを業務に活用したい人たちをサポートしている、DMM.make AKIBA のスタッフのインタビュー。4人目に登場いただくのは、テックスタッフとして活躍している椎谷達大氏(>>前回は阿部潔氏)。


DMM.make AKIBA テックスタッフの椎谷達大氏

工業高校から工場で品質保証、そして自動車整備士学校?

―― 現在の仕事の内容を教えてください。

椎谷 テックスタッフです。主に電気系とCADの分野を担当していますが、機械設計の相談にも対応します。スタートアップの方々からは、分野を飛び越えた、あるいはもっと外のいろいろな要素がからんだ質問もありますからね。

―― 広い分野をみられる理由は、これまでの経歴にありそうですね。まず子ども時代のことから聞かせてください。

椎谷 工作が好きで、小学生の頃は夏休みの工作で毎年受賞していました。父がアマチュア無線をやっていたので、いろいろな道具が家にありましたから、小学校3〜4年生の頃には、電子工作キットを買って、はんだごてなどを使って組み立てていました。

 また父がPCを持っていたので、PC雑誌に載っているゲームのプログラムをポチポチと打ち込んで、ゲーム機の代わりにしていました。

 中学に入ると興味がPC中心になり、中古のPCを買い、部活もPC部でした。インターネットが徐々に広がり始めた頃で、ケンブリッジ大学の研究室にあるコーヒーポットの残量を写し続けるという、世界初のライブ配信を本当に見られたことに感動しました。

 PCが面白かったので、高校は工業高校の電気科の情報コースを選びました。

―― 工業高校からエンジニアに。

椎谷 それが、だんだんPCに対するモチベーションが落ちてしまって……。就活の時期には、プログラミングやネットワーク系企業の説明会にも行きましたが、就職する気がなくなって、何も決めずに卒業してしまいました。

 とはいえ何かしなければと考え、工場の契約社員になりました。そこで与えられたのは品質保証の仕事で、いろいろな測定器などにも触れられて楽しかったですね。機械系の仕事は向いていそうだと思い、車やバイクに乗るのも好きだったので、自動車整備士の学校に入りました。私は整備科でしたが、情報科というもう1つの学科には大きな工作機械などもあり、部活でエコランに参加していたこともあって、整備科にいながらCADや工作機械を使う機会もありました。

 卒業後、バイクの整備士として半年ほど働き、その後は派遣社員として重機系の会社の仕事に就きました。工業高校や整備士学校では、溶接やフォークリフトなどいろいろな資格を取っていたので、仕事はたくさんありました。

自分自身のモノづくりもしたい

―― PCから機械系にシフトしてきたわけですね。

椎谷 そうですね。原点は工作だったので、やはりモノづくりは好きだったのだと思います。

 その後、大学の夜学に3年から編入したときも、機械工学部を選びました。昼間アルバイト、夕方から大学という生活を2年間し、今度はちゃんと就活をして、電子部品の設計・開発・製造をしている会社に、新卒として入りました。

 最初は評価の仕事で、かつて契約社員として工場でやってきた経験が役に立ちましたし、設計をするようになってからは本格的に3D CADも使いました。

 5年ほど務めた後、それまでに身に着けたことを生かして、好きな自動車業界の仕事をしようと考え、自動車メーカーの仕事を請け負っている、受託設計の会社に入りました。そこでの仕事は上流だったので、仕様をまとめたり、部品を管理するような仕事も多かったですね。

―― DMM.make AKIBAに入ったきっかけは。

椎谷 最初はちょっと気になる……という感じでした。スタッフを募集していた時期は、ちょうどプロジェクトが架橋に入っていて、すぐに転職はできなかったのですが、面接で「半年後に興味があったら再度連絡を」とチャンスをもらい、今に至っています。それまで自分が回り道をしながら経験してきたことが、生かせそうな職場だと思いました。

―― これからどんなことをしたいですか。

椎谷 ここに来てから4年ほどになりますし、それ以前も含めていろいろな経験をすることができました。どの経験も何らか形で役立っています。ただ、まだ自分自身でゼロから最後までものを作った経験はありません。今度は、自分のモノづくりを何かやってみたいと思っています。


 次回も、DMM.make AKIBAテックスタッフの椎谷氏が登場する。(次回に続く)

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執筆・構成:杉本恭子(すぎもと きょうこ)/フリーライター



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