ニュース
自動車の内装デザイナーが3Dプリンタで1kgの価値を創造、JAID「1kg展」開幕:車両デザイン(2/2 ページ)
国内自動車メーカーのインテリアデザイナーやCMF(色、素材、加工)デザイナーが参画するJAID(ジャイド)が、2019年1月12〜25日の2週間、東京都内で3Dプリント作品の展示会「1kg展」を開催中だ。
4Dフラワー
ぎゅ〜っと抱きしめてリカ弐号機
「たった1kgで愛を伝える」という「Gromp ME -R2- ぎゅ〜っと抱きしめてリカ弐号機」。作者いわく、「2030年の未来を舞台として、月移住計画のため月にいる彼氏に、自分自身を転送してハグしてもらう」ための作品。作者の首から胸、胴部までをスキャンした3Dデータを3Dプリンタで出力したものに、作者の心拍と連動して鼓動が鳴って光るシステムを内蔵。「ハグして胸に耳を当てると鼓動が聞こるので、愛を伝えられる」とのこと。展示品の地球上での重さは6kgだが、重力が6分の1になる月では1kgになるので、展示会のコンセプトは守られているという(クリックで拡大)
クルマのひらき
クルマの一番おいしいところであるインテリアを、魚の干物のように開いてうまみを1kgに凝縮した作品「クルマのひらき」。「ハスラー」と「Japan Taxi」の他、3Dデータのない「ダイハツ ミゼット」(作成中)も(クリックで拡大)
インテリアボール
#イイね!
自動車の内装が人と人の距離を縮めることをイメージした作品「#イイね!」。って、2人で作品の中に親指を入れて、一緒に握ると自動的に距離感が縮まるんかい! 親指を作品に押し付けてサムズアップ(イイね)すると、指の腹に人の顔に見える跡が残るので、作品の中にも人がいる感じに(クリックで拡大)
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- カーデザイン基礎の基礎
外を見ると、さまざまなバリエーションのクルマが走っている。単純化すればクルマの構造自体は共通点が多いが、デザインの要素やサイズの比率によって個性が生まれ、ブランドイメージにも結び付く。「人がどう乗るか」もデザインに深く関わる。こうした「カーデザイン」の基礎を分かりやすく解説していく。 - カーデザイナーの仕事は「色や造形を考える」だけではない
デザインには「誰のためにどんな価値を提供するのか。その導線としてどのような体験が必要か」といったコンセプトと、「そのコンセプトを具現化するにはどのような姿形が必要か」というスタイリング、2つの側面がある。カーデザインも、コンセプトを描き、提供する価値の“メートル原器”を作るところから始まる。 - 金属3Dプリンタ活用3つのハードルと日本のモノづくりの今後
金属3Dプリンタ関連の技術開発が急速に進み、海外を中心に製造事例も聞こえてくるようになった今日、その動きに取り残されないよう、従来の考え方や経験にとらわれない仕事をしていくことが、今後はより重要になっていきそうだ。 - コンテナで運ぶ超大型3Dプリンタ、自動車のボディーも出力できる
EXTRABOLDは、「第29回 設計・製造ソリューション展(DMS2018)」のエス.ラボブースにおいて、樹脂ペレットを用いて造形を行う超大型3Dプリンタの参考展示を行った。 - 3Dプリンタ向けセラミックス材料を開発する自動車設計会社、若者にも訴える
自動車内外装部品の設計を行うルナクラフトは、数年前から3Dプリンタ事業を手掛けている。中小企業が導入後にすぐ使ってもらえるようなサポートを意識しているという。セラミックスなどの新材料や異なる方式の3Dプリンタにも挑戦中だ。 - HPの“10倍速い”3Dプリンタを活用して部品生産のコンサルティングを開始
日本HPとSOLIZE Productsは、自動車や家電メーカー向けに補給部品の生産や管理に関するコンサルティングサービスを開始する。補給部品をオンデマンドで直接3D造形することにより、金型の管理コストやメンテナンス工数の大幅削減を目指す。