アマダが富士宮に新工場、レーザー加工機用基幹部品の生産能力を倍増:工場ニュース
アマダホールディングスは2018年12月20日、板金加工機械の開発製造拠点である富士宮事業所内に、ファイバーレーザ加工機用の基幹モジュールを生産する、新たな工場棟「モジュール工場」を建設することを発表した。
アマダホールディングスは2018年12月20日、板金加工機械の開発製造拠点である富士宮事業所内に、ファイバーレーザ加工機用の基幹モジュールを生産する、新たな工場棟「モジュール工場」を建設することを発表した。富士宮事業所における基幹モジュールの生産能力を現状から倍増させる計画だという。
新たに建設する「モジュール工場」はファイバーレーザー加工機の性能や品質を決める基幹組み立て部品を製造する工場となる。基幹組み立て部品は、レーザー発振器をはじめ、レーザー光を導き材料に照射するユニット、材料を位置決めするユニットなどで構成される。
新工場は、平屋で建築面積1万6400m2、延べ床面積1万5300m2となる。2019年3月に着工し2020年1月に完成する予定。生産能力は、レーザー加工機用基幹モジュールが月間130モジュール、パンチ・レーザー複合機用が月間110モジュールとする計画である。
この新工場と合わせて、富士宮事業所近郊に板金加工機械の制御盤や大型部品の組み立てを行う「アマダサテライトパーク」を建設する。これまで分散していたサプライヤーを集約し、富士宮事業所と連携することで、生産および物流の効率化と生産コストの低減を図る。同拠点の建築面積は1万300m2で鉄骨2階建て。延べ床面積は1万3500m2となる。こちらも2019年3月に着工し2020年1月に完成予定とする。基幹モジュールを一極で集中生産し国内外の製造拠点に供給することにより、一貫した性能や品質を保持するとともに、高効率な生産体制を確立することを狙いとしているという。
アマダでは、さらに、岐阜県にある土岐事業所においても、曲げ加工機や自動化対応製品の増産を計画しており、これら3拠点の建設、整備にかかる投資総額は、約200億円だとしている。
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