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JMCが砂型3Dプリンタ「S-Print」を導入、受託サービスの事業展開を準備:3Dプリンタニュース
JMCは、2019年12月期上半期、2020年12月期に、鋳造事業へ砂型3Dプリンタ「S-Print」をそれぞれ1台ずつ導入する契約をExOneと締結した。砂型造形の受託サービスを事業展開する準備を開始する。
砂型3Dプリンタ導入へ
JMCは2018年12月12日、2019年12月期上半期、2020年12月期に、鋳造事業へ同社初となる砂型3Dプリンタ「S-Print」をそれぞれ1台ずつ導入する契約をExOneと締結したと発表した。砂型造形の受託サービスを2020年をめどに事業展開する準備を開始する。
砂型3Dプリンタの導入により、マシニングセンタでマスターモデルとなる木型を削り出し、職人が手込めしていた従来の作業工程を短縮できる。これにより、自動車のシリンダーヘッドやインテークマニホールドの中子製作の工期を飛躍的に短縮する。
また、電気自動車やプラグインハイブリッド自動車化により大型化・複雑化する設計にも対応。これまで手作業で造形できなかった複雑な砂型にも対応する。
今後、砂型造形の受託サービスを展開し、自動車メーカーや砂型鋳造を手掛ける1次サプライヤーを中心とした新たな顧客層の獲得を目指す。今回導入する砂型3Dプリンタの設置場所は、建設予定のコンセプトセンター第6期棟(長野県飯田市)を予定している。
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