臓器の超精密3Dプリントには工業用CTスキャナが必要:MEDTEC Japan 2015
JMCは、「MEDTEC Japan 2015」において、医療モデルの3Dプリント出力サービスについて紹介した。最近では、工業用CTスキャナを使った、超精密3Dプリントも行っているという。
JMCは、医療機器設計/製造の展示会「MEDTEC Japan 2015」(2015年4月22〜24日、東京ビッグサイト)において、医療モデルの3Dプリント出力サービスについて紹介した。
同社は、3Dプリンタがラピッドプロトタイピング装置と呼ばれていた時代から、3Dプリント出力サービスを手掛けている。現在は、部品の試作をはじめとする産業分野向けとともに、CTやMRIなどの診断画像データを基にした医療モデルの製作も重要な事業になっている。
同社の説明員は、「診断画像データから3Dデータへの変換、3Dデータを3Dプリンタで出力するのに必要なSTLデータへの変換、そして出力した造形物の仕上げ加工など、精密な医療モデルを作成するには、全てのプロセスでさまざまなノウハウが必要になる。当社はそのための知見を積み上げたきた」と語る。
また最近では、工業用CTスキャナを用いて、動物の体内や、摘出済みの人間の臓器などの超精密3Dプリンティングも手掛けているという。「工業用CTスキャナは被ばく量が大きいので、もちろん人体には使えない。しかし、摘出済みの臓器などであれば適用できる。このスキャンデータを使えば、極めて精密な医療モデルを作成できる。この他、工業用CTスキャナで昆虫や植物などの体表をスキャンし、生物の機能や微細構造をエンジニアリングに応用する『バイオミメティクス』(関連記事:古くて新しい開発手法「バイオミメティクス」――生物に未来のモノづくりを学ぶ)向けの案件も受託するようになっている」(同説明員)という。
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