再生目指す東芝が示した新たなIoT戦略とその勝算:製造業IoT(2/3 ページ)
東芝は技術戦略説明会を開催。東芝が目指す独自のIoTアーキテクチャ「Toshiba IoT Reference Architecture」を発表し、同フレームワークを生かして4つのIoTサービスを展開する方針を示した。
東芝独自のIoT参照アーキテクチャが持つ意味
「TIRA」の構築に向けて山本氏は「2018年7月に東芝に入ってからずっとアーキテクチャ構築に取り組んできた。将来的に世界に発信することを考えた場合、世界標準に準拠しないといけないと考え、IIC(インダストリアルインターネットコンソーシアム)およびNISTのIIRA(インダストリアルインターネットレファレンスアーキテクチャ)をベースに、独自の技術的な要素などを考慮しながら構築した※)」と述べている。
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具体的な「TIRA」の概要は以下の通りである。
ポイントは、最上部左端のエッジ領域から右端まで大外を回るループが「サービスループ」、プラットフォームレベルまでで現場にフィードバックするループが「制御ループ」であるという点だ。この「制御」と「サービス」を織り込んだアーキテクチャとしていることがTIRAのポイントとなっている。
山本氏は参照アーキテクチャの意義として「フレームワークを作る最大の理由は要素技術の再利用など、無駄をなくすということだ。社内外で使う技術の住み分けや重複を避けることができる。また品質の安定にもつながり、パートナーと組む際の青写真にもなる」と述べている。
東芝では現在このTIRAに合わせて技術の棚卸しを進めているとし、オープンソースや社外技術の活用なども含めて「早くサービスとして提供できるように最短ルートを進めるようにする」(山本氏)としている。
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