ニュース
フォードがOTA技術を採用、ソフトウェア関連リコールのコストを削減へ:組み込み採用事例
ウインドリバー(Wind River Systems)は、フォード(Ford Motor)がWind River OTA更新テクノロジーを採用したと発表した。OTA更新により、ソフトウェアのリコールや付随するコストを削減する。
ウインドリバー(Wind River Systems)は2018年10月15日(現地時間)、フォード(Ford Motor)がWind River over-the-air(OTA)更新テクノロジーを採用したことを発表した。OTA更新により、ソフトウェアのリコールや付随するコストを削減する。
Wind River Edge Syncテクノロジーは、車両ソフトウェア更新時のデータ更新量、転送時間、メモリ利用量を最小限に抑えるOTAを利用し、更新の差分を提供する。できる限り最小限でOTAを更新するため、コストの削減にも貢献する。自動車メーカーは、コネクテッドカーに安全でコスト効率の良い更新ができ、新機能の迅速な展開につながる。
リモートでのOTA更新と、ソフトウェアライフサイクル管理のためのソフトウェアフレームワークであるEdge Syncは、ライフサイクル全体を通じ迅速かつ安心・安全にソフトウェアとファームウェアを更新する。また、ソフトウェア関連のアップデート、セキュリティ脆弱(ぜいじゃく)性への対処、機能関連のリコールに対する迅速で費用対効果の高いソリューションを提供する。
関連記事
- インテルの枷が外れたウインドリバー、組み込みOSの老舗はIoTで本気を出せるか
2018年4月、インテルの傘下を外れることが決まったウインドリバー。これは、組み込みOSの老舗である同社にとって、IoT市場に本格的に参入するきっかけになるかもしれない。 - 新生ウインドリバーが事業戦略を説明、組み込み機器をソフトウェアデファインドに
ウインドリバーは2018年7月11日、東京都内で会見を開き、同社の事業戦略を説明。同社は、これまでの親会社だったインテルから、投資会社であるTPGキャピタルへの売却が2018年6月26日に完了しており、新体制のウインドリバーが日本国内のメディア向けに会見を行うのは初となる。 - 車載ソフトウェアのアップデートを実現するOTAと遠隔診断
車載ソフトウェアの規模増大と複雑化が進む中で、無線ネットワークによるアップデート(OTA:Over-The-Air)の実用化が求められている。同じく無線ネットワークを使った遠隔診断に対する要求も高まっている。これらOTAと遠隔診断を運用するには、セキュリティの枠組みが必要だ。 - 富士通も自動車向けOTAに乗り出す、ワンストップサービスをグローバルで提供
富士通とVMwareは、車載ソフトウェアの無線ネットワークによるアップデート(OTA:Over-The-Air)の提供で協業する。富士通のOTAリプログラミングソリューションにVMwareのIoTソリューションを組み込み、ワンストップクラウドサービスをグローバルで提供する。 - 無線ネットワークによるソフトウェア更新、車載Linuxベースの車載情報機器で
ドイツの車載ソフトウェア開発会社、ATS Advanced Telematic Systemsは、「オートモーティブワールド2017」内の「第5回 コネクティッド・カーEXPO」において、無線ネットワークによるアップデートを車載Linux「Automotive Grade Linux」ベースの車載情報機器で行う様子を紹介した。 - 車載ソフト更新時間が10分の1に、ディーラーにも行かなくていい
日立グループは、自動運転車やコネクテッドカーのECU向けに、無線ネットワークによるアップデート(OTA:Over-The-Air)を行うソリューションを開発した。新旧プログラムの差分を抽出して車両に配信することにより、従来比で更新にかかる時間を10分の1に短縮する。2018年の製品化を予定している。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.