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フォードがOTA技術を採用、ソフトウェア関連リコールのコストを削減へ:組み込み採用事例
ウインドリバー(Wind River Systems)は、フォード(Ford Motor)がWind River OTA更新テクノロジーを採用したと発表した。OTA更新により、ソフトウェアのリコールや付随するコストを削減する。
ウインドリバー(Wind River Systems)は2018年10月15日(現地時間)、フォード(Ford Motor)がWind River over-the-air(OTA)更新テクノロジーを採用したことを発表した。OTA更新により、ソフトウェアのリコールや付随するコストを削減する。
Wind River Edge Syncテクノロジーは、車両ソフトウェア更新時のデータ更新量、転送時間、メモリ利用量を最小限に抑えるOTAを利用し、更新の差分を提供する。できる限り最小限でOTAを更新するため、コストの削減にも貢献する。自動車メーカーは、コネクテッドカーに安全でコスト効率の良い更新ができ、新機能の迅速な展開につながる。
リモートでのOTA更新と、ソフトウェアライフサイクル管理のためのソフトウェアフレームワークであるEdge Syncは、ライフサイクル全体を通じ迅速かつ安心・安全にソフトウェアとファームウェアを更新する。また、ソフトウェア関連のアップデート、セキュリティ脆弱(ぜいじゃく)性への対処、機能関連のリコールに対する迅速で費用対効果の高いソリューションを提供する。
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