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Microsoftなど3社がデータモデルを共通化、データの縦割り解消へ:製造ITニュース
Microsoftは、Adobe、SAPと共同でOpen Data Initiativeを発表した。データの縦割り状態を解消し、顧客の単一視点を獲得することを目指すもので、企業は自社データに対する統制力を強め、プライバシーやセキュリティなどへの対応力を向上できる。
Microsoftは2018年9月24日(現地時間)、Adobe、SAPと共同でデータ連携を強化する取り組みである「Open Data Initiative」を発表した。
現在の企業において、データは資産と見なせるほど重要性が高まっている。しかし、多くの企業では、社内そして社外で縦割り状態になっているデータを結び付けることができず、顧客サービスに生かせていないという。
3社が共同で発表したOpen Data Initiativeは、データの縦割り状態を解消し、顧客の単一視点を獲得することを目指すものだ。これにより、企業は自社データに対する統制力を強めつつ、プライバシーやセキュリティなどへの対応力を向上できる。また、AI(人工知能)や先進的な分析技術を活用し、組織の境界を越えてデータを連携することができる。
3社は今後、共通のデータモデルを通じて、Adobe Experience CloudとAdobe Experience Platform、Microsoft Dynamics 365、SAP C/4HANAとS/4HANAなど、各社のアプリケーションとプラットフォーム間の相互運用性とデータ交換機能を強化する。
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