トヨタはマイクロソフトとのビッグデータ合弁でIoTも視野に入れる:自動運転技術
トヨタ自動車は、マイクロソフトと共同で、市場で走行する車両から得られる情報の集約と解析、その結果の商品開発への反映を目的とした新会社Toyota Connected(TC、トヨタ・コネクティッド)を設立したと発表した。
トヨタ自動車は2016年4月4日(米国時間)、Microsoft(マイクロソフト)と共同で、市場で走行する車両から得られる情報の集約と解析、その結果の商品開発への反映を目的とした新会社「Toyota Connected, Inc.(TC、トヨタ・コネクティッド)」を設立したと発表した。
TCは、トヨタのIT事業会社であるトヨタメディアサービスとマイクロソフトの合弁会社となる。トヨタ自動車は2016年1月に、車載通信機(DCM:データ・コミュニケーション・モジュール)を装着したトヨタ車とレクサス車から得られるさまざまなな情報を集約するトヨタビッグデータセンター(TBDC)の構築を発表している。TCは、TBDCの運用と、“もっといいクルマづくり”に向けたビッグデータの研究/活用を行うことになる。
TCの会長にはトヨタ自動車 専務執行役員の友山茂樹氏が、TCの社長兼CEOには米国法人のToyota Motor North America(北米トヨタ)のCIOであるZack Hicks(ザック・ヒックス)氏が就任する。TCは、北米トヨタと同じくテキサス州プレイノに本拠を置く。2017年時点の社員数は約40人規模を見込む。
TCの活動は、2011年4月に締結したトヨタ自動車とマイクロソフトとの協力関係の上に成り立っている。マイクロソフトのクラウドプラットフォーム「Azure」を採用する他、マイクロソフトの技術者がデータ解析やモバイル技術などの広いエリアでTCの業務をサポートしていく。
人工知能とも連携
TCのトップに就任したヒックス氏は、「TCは、お客さま個人の習慣や思考に応じたテレマティクスサービスから、実際の運転パターンに合わせた保険料率モデルの構築、『つながる』技術を搭載した車両への道路状況や交通情報の提供に至るまで、さまざまな面でお客さまの生活を豊かにしていきたい」と語る。
またTCの事業範囲は自動車関連だけにとどまらない。「お客さま第一の考えのもと」(同社)としながら、クルマと家やIoT(モノのインターネット)の接続、パーソナライズ化、健康と安全、クルマのスマートシティへの統合、関係会社へのさまざまなサービス、フリートサービスなどにも及ぶ予定である。さらには、人工知能子会社であるToyota Research Institute(TRI)の研究をはじめ、現在行われている人工知能やロボット研究へのサポートも行うとしている。
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