HoloLensで創薬研究の情報を共有する実証実験を開始:VRニュース
ナレッジコミュニケーションは、エムティーアイ、スタジオミダスと共同で、MRを活用した創薬研究における情報共有の実証実験を開始した。Microsoft Azure、Microsoft HoloLensの活用により、研究者間のコミュニケーションの高度化を図る。
ナレッジコミュニケーションは2018年9月4日、エムティーアイ、スタジオミダスと共同で、MR(複合現実)を活用した、創薬研究における情報共有の実証実験を開始した。Microsoft Azure、Microsoft HoloLensの活用により、研究者間のコミュニケーションの高度化を図る。
エムティーアイの「MODELAGON(モデラゴン)」は、タンパク質の抗原部位を予測するエピトープ解析を自動で実行するシステムだ。このMODELAGONによる解析結果の可視化に、ナレッジコミュニケーションのHoloLensデータ連携ソリューション「ナレコムVR」を活用する。
ナレコムVRは、MODELAGONが解析したタンパク質のシミュレーション構造3DモデルをMicrosoft HoloLens上に表示する。可視化により、研究者間で3Dモデルへの視線や情報が共有でき、3次元的にコメントが付けられるため、より正確に説明者の意図を把握できる。また、コメントなどの情報はMicrosoft Azure上に保存され、異なる拠点間でも研究結果を共有して、研究活動を円滑に進められる。
Microsoft AzureとHoloLensを連携させることで、Azure Functions、Storageを用いたサーバレス構成となり、メンテナンスが不要になる。また、迅速な音声―テキスト変換や翻訳が可能となる。重要な研究データを扱うためのセキュアな環境も提供される。
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