ニュース
自律型双腕ロボット向け生産ラインを設置、2025年度に生産能力を約3.5倍に:工場ニュース
セイコーエプソンは、長野県豊科事業所にロボット生産ラインを設置する。自律型双腕ロボットなど難易度の高い機種向けの生産ラインで、2025年度に現在の約3.5倍の産業ロボットの生産能力増強を目指す。
セイコーエプソンは2018年8月22日、長野県豊科事業所(長野県安曇野市)にロボット生産ラインを設置すると発表した。延床面積は約3522m2で、同年9月より稼働を開始する。
新たに設置するのは、自律型双腕ロボットなど難易度の高い機種向けの生産ラインだ。新たなラインでは組み立て効率化技術開発と人材育成の役目も担う予定で、研究開発を促進し生産技術力を高めることで、2025年度に現在の約3.5倍の産業ロボットの生産能力増強を目指す。
ロボティクスソリューションズ事業の研究開発拠点として、国内外の生産拠点と密接に連携してきた豊科事業所における生産ラインの整備により、高難度要素開発から設計・量産技術確立、製造までのサイクルを効率化し、新製品立ち上げ期間の短縮と組み立て効率化技術のさらなる強化を推進していくとしている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- いまさら聞けない産業用ロボット入門〔前編〕
日本は「ロボット大国」とも呼ばれていますが、その根幹を支えているのが「産業用ロボット」です。それは世界の産業用ロボット市場で圧倒的に日本企業がシェアを握っているからです。では、この産業用ロボットについてあなたはどれくらい知っていますか? 今やあらゆるモノの製造に欠かせない産業用ロボットの本質と基礎を解説します。 - 製造現場での普及を2倍に、ロボット新戦略が目指すロボットと共に働く未来
日本政府が主催する「ロボット革命実現会議」は、ロボット活用の技術的および規制面でのロードマップを示した「ロボット新戦略」を発表した。本稿では、この新戦略の中で示されている「モノづくり」分野への取り組みにフォーカスし、その内容を紹介する。 - ロボット活用拡大のボトルネック、ロボットインテグレーターの現実
あらゆる現場で労働人口不足などが深刻化する中、その解決策としてロボット活用への期待が高まっている。しかし、現実的にはロボットを現場で実装するロボットシステムインテグレーターが不足しており、ロボット活用の裾野が広がらない状況になっている。経済産業省 関東経済産業局がまとめた「ロボットシステムインテグレーターに関する調査結果」の内容をまとめた。 - 協働ロボット、ロボットシステムに残された課題と未来
協働ロボットを現場で活用するのにどのような工夫が必要か――。ロボット技術の総合展示会「2017国際ロボット展」では、ロボットメーカーおよびユーザー企業によるパネルディスカッション「ロボットフォーラム2017」が実施され、協働ロボットの意義について語った。 - 機械は人の仕事を奪わない、“人とロボットがともに働く現場”が拡大へ
2016年は人工知能関連技術が大きな注目を集めて「機械が人間の仕事を奪う」という議論が大いに盛り上がりを見せた。こうした一方で2017年には「現場」において、こうした動きと逆行するように見える「人とロボットが協力して働く世界」が始まりを迎える。 - 海外展開でもうかる企業は一部だけ!? 日系企業が国内生産にこだわるべき理由
長年生産管理を追求してきた筆者が、海外展開における「工場立地」の基準について解説する本連載。4回目となる今回は、あらためて日本国内での生産の価値とその可能性について解説する。