トヨタグループの北海道内自動車関連工場が稼働再開、完成車生産も始まる:製造マネジメントニュース
トヨタ自動車は2018年9月10日、同月6日に発生した北海道胆振東部地震の影響で稼働を停止していた工場の再稼働状況を発表した。デンソーとアイシン精機も、北海道に拠点を置く部品子会社の生産を再開している。
トヨタ自動車は2018年9月10日、同月6日に発生した北海道胆振東部地震の影響で稼働を停止していた工場の再稼働状況を発表した。同社グループのデンソーとアイシン精機も、北海道に拠点を置く部品子会社の生産を再開している。
トヨタ自動車では、トランスミッションなどの自動車部品を生産するトヨタ自動車北海道(苫小牧市)が地震の影響による電力供給不足により生産を停止していたが、9月10日から順次稼働を再開している。また、他の自動車部品工場も11日から全て生産を再開する計画だ。
自動車部品の供給不足によって停止していた完成車両工場とグループ企業による自動車ボディーの製造も、9月11〜13日にかけて段階的に稼働を再開する。11日は元町工場、豊田自動織機、トヨタ車体、岐阜車体の全ライン、高岡工場、堤工場、田原工場、日野自動車、ダイハツ工業の一部ライン、13日は高岡工場、堤工場、田原工場、日野自動車、ダイハツ工業の残りの全ライン、トヨタ自動車九州、トヨタ自動車東日本の全ラインが再稼働することになる。
アイシン精機の北海道内の生産拠点は、ペルチェモジュールを製造する同社 安城工場 登別事業所(登別市)、自動車用アルミ鋳造部品を手掛けるアイシン北海道(苫小牧市)、CVT(無段変速機)の金属ベルトを生産するシーヴイテック北海道(苫小牧市)がある。いずれも9月6日から生産を停止していたが、登別事業所は8日から、アイシン北海道とシーヴイテック北海道は10日から稼働を再開した。
デンソーは、車載用半導体センサーを生産するデンソー北海道(千歳市)が9月6日から停止していたが、10日から一部の稼働を再開しており、今後順次稼働範囲を広げていく方針である。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- トヨタ生産方式と設備保全、IoT活用をどう考えるか
日本型モノづくりの象徴ともいうべき「トヨタ生産方式」。本連載では多くの製造業が取り入れるトヨタ生産方式の利点を生かしつつ、IoTを活用してモノづくりを強化するポイントについて解説していきます。第2回となる今回は、設備保全へのIoT活用のポイントについて紹介します。 - デンソーが初の一般向け工場見学コース、メーターの製造工程が学べる
デンソーは2018年6月27日、高棚製作所(愛知県安城市)内に新設した一般見学が可能な工場見学コース「TAKATANAファクトリーツアー」を報道陣向けに公開した。同社が一般向けに工場見学コースを設けるのは初めてで、主な対象は小学校高学年となる。 - 熊本地震で自動車関連の工場が被災、トヨタグループは九州以外でも稼働停止に
2016年4月14日夜に熊本県で震度7を観測した一連の地震によって、自動車メーカーの国内生産が影響を受けている。ホンダの熊本製作所は相次ぐ余震によって設備の被害の全容が確認できない状況が続いている。トヨタ自動車、日野自動車、ダイハツ工業は九州のサプライヤの部品供給が滞っていることによって九州以外の生産の拠点も稼働を停止する。 - マツダとトヨタの米国新工場はアラバマに、16億ドル投資し2021年から年産30万台
マツダとトヨタ自動車は、2017年8月に発表していた米国の合弁新工場をアラバマ州ハンツビルに建設する。両社折半で総額16億米ドルを投資し、2021年に稼働を始める計画。生産能力は年産30万台で、マツダが北米市場に新導入するクロスオーバーモデルとトヨタの「カローラ」を15万台ずつ生産する。新工場では約4000人を雇用する計画だ。 - FCVの年間販売3万台へ、トヨタ自動車が本社工場と下山工場で生産設備拡充
トヨタ自動車は、燃料電池車(FCV)の普及拡大に対応するため、燃料電池(FC)スタックと高圧水素タンクの生産設備を拡充する。 - トヨタ工場に無人搬送車自動位置検出ソリューション導入
日立ソリューションズは、同社の「GeoMation 屋内位置把握ソリューション」をトヨタ自動車の元町工場に導入した。異常停止した無人搬送車をモニターで確認でき、復旧作業の工数を50%削減した。