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モーション制御性能に優れたプログラマブル多軸モーションコントローラー:FAニュース
オムロンは、ナノメートル単位の高精度な位置決め制御を可能にする、プログラマブル多軸モーションコントローラー「CK3M」シリーズを発売した。
オムロンは2018年8月1日、ナノメートル単位の高精度な位置決め制御を可能にするプログラマブル多軸モーションコントローラー「CK3M」シリーズを発売した。デルタ タウ データ システムズが開発した「PMAC(プログラマブル多軸モーションコントローラー)」のモーション制御能力と、オムロンの放熱性や耐ノイズ性などの設計技術を融合させた小型の汎用モーションコントローラーとなる。
従来の汎用コントローラーは接続できる周辺機器が限定されるため、各機器を制御する複数のコントローラーが必要だった。同シリーズは汎用コントローラーでありながら、スケールやモーターなどが異なる機器にも対応できるインタフェースを搭載。これにより、1つのコントローラーで高精度な同期制御を可能にする。また、サーボサイクル50マイクロ秒/5軸とモーション制御性能に優れており、精密加工での軌跡制御の精度を高める。
高度な制御の組み込みも可能で、装置メーカーはPMAC専用言語やC言語を用いて独自に複雑なアルゴリズムをプログラミングできる。また、制御対象部の位置をフィードバックして高精度に位置制御する「フルクローズドループ」をコントローラー内へ組み込むこともできる。これにより、これまでの組み込み制御で生じていた、搭載部品の生産中止による設計変更などコスト面の負担を軽減する。
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