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積層造形での量産を拡大へ、GEアディティブがパートナーネットワークを構築:製造マネジメントニュース
積層造形技術を展開するGEアディティブは、マニュファクチャリングパートナーネットワーク(MPN)を立ち上げたことを発表した。
積層造形技術を展開するGEアディティブは2018年7月16日(現地時間)、マニュファクチャリングパートナーネットワーク(MPN)を立ち上げたことを発表した。MPNは積層造形を生かした製造技術の導入加速を目的としている。最初のマニュファクチャリングパートナー(MP)として、Burloak Technologies、Carpenter Technology、Proto Labsの3社がパートナーとして参加している。
MPNはGEのエコシステムアプローチを採用し、商業化への課題解決を関係企業の協力で解決できるようにした仕組みである。積層造形部品の量産には、コスト効率の高い拡張方法が求められるが、現状では、製造機器や投資資金、専門的ノウハウなどが限定的であるために多くの製造業では利用できていない。MPNでは専門技術やノウハウを持ったMPの参加により、製造業の積層造形の活用への課題解決を目指す。
一方でMPにとっては、OEMネットワークを通じた直接的な需要の創出と、GEアディティブのセールスチームによる収益機会の活用、積層造形における製造知識の共有、共同のマーケティングサポートおよびキャンペーンなどの利点があるとしている。
ドイツのミュンヘンと米国ピッツバーグにあるGEアディティブのカスタマーエクスペリエンスセンターは、引き続き顧客企業の設計、試作から少量生産までを支援するが、量産を求める顧客に対しては、MPNへの橋渡しを進める役割を担うという。
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