多品種・少量生産に対応するスマートファクトリー新工場を建設:工場ニュース
オークマは、多品種・少量生産を実現するスマートファクトリーを構築するため、「可児新工場 K6(可児第6工場)」および「可児素材センター」の建設に着手する。
オークマは2018年7月19日、多品種少量生産を実現するスマートファクトリーを構築するため、「可児新工場 K6(可児第6工場)」および「可児素材センター」を建設すると発表した。今後、可児工場を立形、横形マシニングセンタ、門形マシニングセンタの一貫生産基地として構築していく。
同社は、最新の自動化および無人化技術と先進のIoT(モノのインターネット)を融合させたスマートファクトリー「自動化と熟練の技が織りなす未来工場 Dream Site」を展開・構築している。2013年5月には、自己完結一貫生産型のスマートファクトリー「Dream Site 1(DS1)」を稼働させ、2017年5月には新工場「Dream Site 2(DS2)」部品工場の稼働を開始した。
今回、DS2で育んだ“次世代モノづくり”を可児工場に展開するとともに、可児新工場 K6と可児素材センターを建設し、マシニングセンタの生産能力30%増強を目指す。
可児新工場 K6は、組み立て工程と同期しながら、K6部品工場で生産する機械部品を1個流し生産で製造する。IoTを駆使した正確な進捗、稼働状況の把握、作業指示により、多品種少量生産ながら、量産並みの高効率生産を進める。
同社は今後、工場単位で生産機種を区分し、全社で自己完結一貫生産体制を構築する。これにより生産効率を高め、生産能力の拡大を推進していく。また、DS1、DS2、K6をスマートファクトリーの実証工場とし、その成果をソリューションとして国内外のユーザーに提供するとしている。
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