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三重富士通セミコンダクターがグローバル半導体企業の100%子会社に:製造マネジメントニュース
富士通セミコンダクターは、同社が所有する三重富士通セミコンダクターの株式を、台湾の大手ファウンドリであるユナイテッド・マイクロエレクトロニクス・コーポレーションに譲渡することで合意した。
ユナイテッド・マイクロエレクトロニクス・コーポレーション(UMC)と富士通セミコンダクター(FSL)は2018年6月29日、両社が合弁運営する300mm半導体製造会社の三重富士通セミコンダクター(MIFS)について、その全株式をUMCが取得することで合意したと発表した。譲渡額は約576億円。株式の譲渡は2019年1月1日を予定している。
UMCは、現在MIFSの株式を15.9%保有している。今回の合意により、FSLが持つ84.1%のMIFS株式が譲渡され、MIFSはUMCの100%子会社となる。株式譲渡後の新社名や商流は今後決定するが、MIFSの顧客向け商流について、当面は現状の体制を継続する。
UMCとFSLは2014年、UMCがMIFSに段階的に資本参加をする契約を締結。その後、40nmロジックラインの構築、技術ライセンスを通じて、パートナーシップを強化してきた。FSLは、MIFSがUMCへ融合することは、顧客や株主に対して、MIFSの価値を最大限に高めることにつながると考え、株式譲渡に踏み切った。
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