ニュース
デジタル化に対応、複雑性を低減した制御盤用大型エンクロージャーシステム:FAニュース
Rittalが、ラージエンクロージャーシステム「VX25」を発表した。インダストリー4.0に完全に対応可能なVX25とデジタルツインの組み合わせにより、設計から組み立て、流通、保全管理まで、幅広いデジタル化ニーズに対応可能になる。
Rittal(リタール)は2018年5月21日、ラージエンクロージャーシステム「VX25」を発表した。制御盤コントロール・アンド・スイッチギア・マニュファクチュアリングや、インダストリー4.0のバリューチェーンに適合するよう開発された。
従来製品「TS 8」の特長を引き継ぎつつ、複雑性を低減。組み立て作業時の安全性を高めた。多様なオプションにより機能が拡張し、安定性も向上した。また、これらの高度な技術革新を示す工業所有権が、25件以上登録されている。
VX25の開発に当たり、同社はさまざまな規模の世界24社(ドイツ10社、アメリカ8社、中国6社)に対して、科学的手法による大規模なユーザビリティ調査を実施。制御盤や開閉装置の製造現場を画像や動画などで記録した。
調査の結果、150の体系的記録と新しいエンクロージャー開発に求められる要素を把握。これらを開発作業のガイドラインとして、VX25開発に生かした。
インダストリー4.0に完全に対応可能なVX25とデジタルツインを組み合わせることで、設計から組み立て、その後の自動加工や流通、保全管理に至るまで、幅広いデジタル化ニーズに応えられるようになる。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- スマートファクトリーはエッジリッチが鮮明化、カギは「意味あるデータ」
2017年はスマートファクトリー化への取り組みが大きく加速し、実導入レベルでの動きが大きく広がった1年となった。現実的な運用と成果を考えた際にあらためて注目されたのが「エッジリッチ」「エッジヘビー」の重要性である。2018年はAIを含めたエッジ領域の強化がさらに進む見込みだ。 - スマートファクトリーがいよいよ現実解へ、期待される「見える化」の先
ドイツのインダストリー4.0がきっかけとなり関心が高まった、IoTを活用したスマートファクトリー化への動きだが、2017年は現実的成果が期待される1年となりそうだ。既に多くの実証成果が発表されているが、2017年は、実導入ベースでの成功事例が生まれることが期待される。 - ドイツが描く第4次産業革命「インダストリー4.0」とは?【前編】
「インダストリー4.0(Industrie 4.0)」という言葉をご存じだろうか? 「インダストリー4.0」は、ドイツ政府が産官学の総力を結集しモノづくりの高度化を目指す戦略的プロジェクトだ。インダストリー4.0とは何なのか。同プロジェクトに参画するドイツBeckhoff Automationグループに所属する筆者が解説する。 - 「インダストリー4.0」は第3段階? ハノーバーメッセに見るフェーズの変化
製造業の産業構造を大きく変えるといわれている「第4次産業革命」。本連載では、第4次産業革命で起きていることや、必要となることについて、話題になったトピックなどに応じて解説していきます。第23回となる今回は「ハノーバーメッセ2018に見るインダストリー4.0のフェーズの変化」をテーマに、スマートファクトリー化における中心課題の変化について解説します。 - インダストリー4.0がいよいよ具体化、ドイツで「実践戦略」が公開
注目を集めるドイツのモノづくり革新プロジェクト「インダストリー4.0」。この取り組みを具体化する「実践戦略」が2015年4月に示された。同プロジェクトに参画するドイツBeckhoff Automationグループに所属する筆者が解説する。 - 第4次産業革命、2030年に日本の製造業が“あるべき姿”とは?
第4次産業革命にどう立ち向かうべきか。安倍政権における「ロボット新戦略」の核として取り組みを進める「ロボット革命イニシアティブ協議会」で、製造業のビジネス革新をテーマに取り組む「IoTによる製造ビジネス変革WG」が中間とりまとめを公表。日本の製造業の強みである「人」や「現場力」を生かしつつIoTなどを取り込む上での論点をまとめた。