可搬質量7kg、リーチ911mmの協働ロボットを搭載する自律走行装置:FAニュース
日立製作所は、産業用ロボット自律走行装置「HiMoveRO/CR-7iA/L搭載モデル」を2018年10月より販売開始する。可搬質量7kg、リーチ911mmのファナック製小型協働ロボット「CR-7iA/L」を搭載している。
日立製作所と日立プラントメカニクスは2018年5月17日、ファナック製の小型協働ロボット「CR-7iA/L」を搭載した、産業用ロボット自律走行装置「HiMoveRO(ハイモベロ)/CR-7iA/L搭載モデル」を発表した。同年10月より販売を開始する予定だ。
HiMoveROは、多様な産業用ロボットを上部に搭載できる自律走行装置。HiMoveRO/CR-7iA/L搭載モデルは、HiMoveROに可搬質量7kg、リーチ911mmのCR-7iA/Lを搭載している。
HiMoveROのラインアップには、2016年10月に発売した「HiMoveRO/双腕ロボット搭載モデル」がある。同モデルはセル内での精緻な作業や軽量の作業に適しており、医薬・医療分野の研究・開発、電子部品・半導体製造分野の組み立て・検査工程に採用されてきた。今回、HiMoveRO/CR-7iA/L搭載モデルが追加されることで、部品や商品が入ったコンテナの工程間搬送・配膳、段取り替えなどの補助作業にも対応できるようになる。
HiMoveROを制御するコントローラーは、両モデルに加え、オプションの自動走行台車「HiMoveRO-Mini」で共通している。これらを組み合わせ、より高度なロボットシステムの構築が可能になる。固定して利用されることが多い産業用ロボットの作業範囲を広げ、生産性向上やコスト削減、労働力不足の解消に貢献する。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 工場内を産業用ロボットが自律的に走り回る時代に、日立が走行装置を開発
日立製作所と日立プラントメカニクスは、産業用ロボットを自律的に走行させられる自律走行装置を開発した。 - “一緒に働く”ロボットは安全の緑!? ファナックが人間協調ロボットを出展
ファナックは「第27回日本国際工作機械見本市(JIMTOF 2014)」において、最新のCNCシステム(CNCシリーズ、サーボモータ)、ロボット、ロボットマシン(小型マシニングセンター、超精密ナノ加工機)などを披露した。 - 協働ロボット、ロボットシステムに残された課題と未来
協働ロボットを現場で活用するのにどのような工夫が必要か――。ロボット技術の総合展示会「2017国際ロボット展」では、ロボットメーカーおよびユーザー企業によるパネルディスカッション「ロボットフォーラム2017」が実施され、協働ロボットの意義について語った。 - 機械は人の仕事を奪わない、“人とロボットがともに働く現場”が拡大へ
2016年は人工知能関連技術が大きな注目を集めて「機械が人間の仕事を奪う」という議論が大いに盛り上がりを見せた。こうした一方で2017年には「現場」において、こうした動きと逆行するように見える「人とロボットが協力して働く世界」が始まりを迎える。 - いまさら聞けない産業用ロボット入門〔前編〕
日本は「ロボット大国」とも呼ばれていますが、その根幹を支えているのが「産業用ロボット」です。それは世界の産業用ロボット市場で圧倒的に日本企業がシェアを握っているからです。では、この産業用ロボットについてあなたはどれくらい知っていますか? 今やあらゆるモノの製造に欠かせない産業用ロボットの本質と基礎を解説します。 - 製造現場での普及を2倍に、ロボット新戦略が目指すロボットと共に働く未来
日本政府が主催する「ロボット革命実現会議」は、ロボット活用の技術的および規制面でのロードマップを示した「ロボット新戦略」を発表した。本稿では、この新戦略の中で示されている「モノづくり」分野への取り組みにフォーカスし、その内容を紹介する。