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生活習慣病の発症リスク予測技術を保険業界に提案、NTTとNTTデータ:医療機器ニュース
NTTデータと日本電信電話(NTT)は、NTTが持つ生活習慣病の発症リスク予測技術を保険業界で活用するため、無償トライアルに参加する保険会社を募る。
NTTデータと日本電信電話(NTT)は2018年5月16日、NTTが持つ生活習慣病の発症リスク予測技術を保険業界で活用するため、無償トライアルに参加する保険会社を募集すると発表した。同年度中に保険会社向けサービスの開始を目指す。
NTTが開発したのは、健康診断で得られたデータを基に生活習慣病(糖尿病、高血圧症、脂質異常症)の発症リスクを予測する技術だ。この手法では、従来は対象外だったデータ保有期間の短い未発症者のデータを用いたランキング学習を取り込むことで、不均質で希少なデータでも高精度な分析ができる。
NTTデータは、発症リスク予測技術を試用するための環境を提供。検証を希望する複数の保険会社と共に、保険会社の商品開発や加入時の査定、加入後の健康改善などにおける同技術の有効性を検証する。
保険会社の申し込みは同年6月末まで受け付け、保険会社とNTTデータで検証計画をすり合わせる。その後、保険会社が準備した検証用データをNTTデータが預かり、予測技術を適用して、予測結果を保険会社に返却する。さらに、予測結果に基づいて、技術の有効性や導入へ向けた課題などを保険会社と共に検証していく。
NTTとNTTデータは、今回のトライアルの結果やニーズを踏まえ、発症リスクを予測する対象疾病の拡大へ向けて研究を加速させる。
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