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京セラが自動運転向けライダー、メカレスで分解能はヴェロダイン並み:自動運転技術
京セラは「人とくるまのテクノロジー展2018」において、Velodyne(ヴェロダイン)に匹敵する分解能を達成したライダー(LiDAR:Light Detection and Ranging)を参考出品した。
京セラは「人とくるまのテクノロジー展2018」(2018年5月23〜25日、パシフィコ横浜)において、Velodyne(ヴェロダイン)に匹敵する分解能を達成したライダー(LiDAR:Light Detection and Ranging)を参考出品した。
ライダーとカメラを組み合わせることにより、ライダーでは検出が難しい大きさの物体も検知できるのが特徴だ。独自の光学系の設計によりメカレスで信頼性向上と小型化を実現したという。製品化には少なくとも2年以上かかる見通し。自動運転システム以外にも、セキュリティや産業用ロボット、モーションセンシングなどに向けて提案する。
参考出品したライダーの分解能は0.05度だ。「ライダー大手のヴェロダインの製品は分解能が0.08度なので上回っている」(京セラの説明員)とし、世界最高レベルとうたう。5m先なら1cm、100m先で9cmの高さの物体を検知可能だとしている。これはライダー単体の検知性能ではなく、同じパッケージに収めたカメラの画像データとライダーの検知結果をフュージョンすることによって実現した。
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