購入後すぐに評価を開始できる血圧測定評価キット:医療機器ニュース
ルネサス エレクトロニクスは、血圧測定に必要なほぼ全ての機能をパッケージ化した血圧測定評価キットを発表した。購入後すぐにシステム評価を開始でき、血圧測定システムの開発期間を大幅に短縮する。
ルネサス エレクトロニクスは2018年4月19日、血圧測定に必要なほぼ全ての機能をパッケージ化した、血圧測定評価キットを発表した。参考税別価格は5万9800円で、同年5月10日より受注を開始する。
同評価キットは、圧力センサー、カフ(腕帯)、ポンプ、電磁弁、LCDパネルと、血圧測定に必要なアナログ機能を内蔵した「RL78」マイコンの新ASSP(Application Specific Standard Product)「RL78/H1D」を搭載したボードなどのハードウェアと、レファレンスソフトウェア、開発ツールから構成される。レファレンスソフトウェア、スマートフォン用アプリ、GUIツールはダウンロード可能だ。
RL78/H1Dは、血圧測定に必要な高分解能?Σ24ビットA-Dコンバーター、プログラマブルゲイン計装アンプ、D-Aコンバーター、オペアンプなどのアナログ機能と、PWM(Pulse Width Modulation)制御用のタイマーを内蔵し、血圧測定に必要なシステムをワンチップで制御できる。RL78/H1Dは現在サンプル出荷中で、一例として「R5F11NMG」(80ピンLQFPパッケージ、フラッシュROMが128KB)が税別350円となっている。
他に、ディスプレイ付きのアームタイプ、LCDコントローラーを搭載した80ピンLQFPパッケージのリストタイプ、ウェアラブル端末用4×4mmの小型パッケージBGA品が展開されている。
同評価キットは、実際の血圧計に近い機能を搭載したオールインワンソリューションであり、購入後すぐにシステム評価を開始できる。これにより、血圧測定システムの開発期間の大幅な短縮が可能になる。
*** 一部省略されたコンテンツがあります。PC版でご覧ください。 ***
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 高血圧に関する1万人調査、血圧高めの人の半数が医療機関を受診せず
オムロン ヘルスケアが「高血圧に関する意識と行動に関する1万人実態調査」の結果を発表した。健康診断で「血圧が高め」と指摘された人の半数が医療機関を受診しておらず、30代男女の3人に1人は受診も生活改善もしていないことが分かった。 - 腕帯不要の血圧測定技術を開発、臨床レベルの精度も確保
名古屋大学が腕帯(カフ)を必要としない血圧測定技術を開発した。このカフレス血圧測定技術により、これまでは測定困難だった条件下での血圧変化を「見える化」できる。検証によって同技術が臨床応用可能な精度を有することも確認できた。 - 通院せずに高血圧を治せる!? 「都市型遠隔診療」の実証研究がスタート
ポートと東京女子医科大学は、ネットワーク血圧計を活用した高血圧者の遠隔診療の実証研究を開始すると発表した。従来の遠隔診療の実証研究は、無医地区に住む高齢者を対象にすることが多かったが、今回は世界でも例のない「都市型遠隔診療」の実証研究となる。 - スマートウォッチの差別化は薬事法・FDA対応に、手首式血圧計を2018年発売
オムロン ヘルスケアは、消費者向けエレクトロニクス展示会「CES 2018」において、手首で測定するスマートウォッチ型の血圧計を出展する。 - 手首に機器を付けるだけで1拍ごとの血圧値を連続測定する技術を開発
オムロン ヘルスケアは、手首に機器を付けるだけで、心臓の拍動の1拍ごとの血圧を測定できる、連続血圧測定技術を開発した。46個のセンサーを1列に並べた、独自の圧力センサーを採用している。