CAMやCAEと思うがままにつながるCADのInventor、クラウドCAD Fusion 360とも連携:CADニュース(2/2 ページ)
オートデスクは3D CAD「Autodesk Inventor」を核とする製造業向け総合パッケージの「Autodesk Product Design & Manufacturing Collection」を提供開始する。パッケージ契約することでCADやCAE、CAM、3D CGなどさまざまなソフトウェアが利用できる。「Autodesk Inventor 2019」は多数の機能追加や改善をすると共に、データ共有・連携機能を強化した。
Fusion 360は国内でも販売に引き続き注力
前バージョンのInventor 2018は2018年末のアップデートで同社のクラウドベース3D CAD/CAM/CAEであるFusion 360との連携を強化している。クラウドのデータを仲介することで、相互のデータ修正を反映し合う。例えばInventorで加えた形状の修正は、Fusionで設定したCAMのデータにも自動で反映され加工パスも修正される。InventorのCAD環境ではFusionと混在した状態でアセンブリーが保持され、Fusionで修正されたデータもクラウドを介して即反映する。今回はパッケージにバンドルされたことで、よりFusion 360との距離がより近くなるということだ。
なおFusion 360のユーザー数についてはグローバルで順調に伸びており(数字は非公表)、日本国内においては「人的な工数をかけてFusionを全国展開してきた。2018年はオンラインで体験できる機会を増やし、認知をより高め、販売数を伸ばしていきたい」(オートデスク インダストリ ストラテジー&マーケティング 製造業 ビジネス開発 マネージャー 宮岡鉄哉氏)としている。日本法人においても引き続き、Fusion 360の販売と普及に力を入れていく方針ということだ。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 3D注記に対応し、大規模アセンブリー作業を快適にした「Autodesk Inventor 2018」
オートデスクの3D CAD「Autodesk Inventor 2018」では3D注記に対応し、幾何公差アドバイザーの機能も備えた。大規模アセンブリーの作業性についても改善した。 - ジェネレーティブデザインを切削加工で生かす「Inventor 2017」、STLの再編集も
オートデスクは、製造業向け3次元CADツール「Inventor」の最新バージョン「Inventor 2017」を発表した。「Inventor 2016 R2」で追加した最適構造を導き出すジェネレーティブデザインの充実に加え、3Dプリンタの普及によってインターネット上での流通が広がっているSTLファイルの再編集機能などさまざまな強化を図った。 - 無償3D CAD「123Dシリーズ」がサービス終了へ、「Tinkercad」などに機能統合
Autodesk(オートデスク)は無償3D CADツール「123Dシリーズ」の新規サービス提供を2017年3月31日で終了する。123Dシリーズの機能は、同社のコンシューマー向け3D CADツール「Tinkercad」「Fusion 360」「ReMake」に移植、統合される予定だ。 - コンピュータが最適な形状を提案してくれる「Inventor 2016 R2」
オートデスクは、製造業向け3次元CADソフトウェア「Inventor」の最新バージョン「Inventor 2016 R2」の提供を開始。コンピュータが最適形状を導き出し、設計者に提示する「ジェネレーティブデザイン」の設計アプローチが組み込まれている。 - 「Inventor」の中には工作機械が全部入っている! 電動バイク「zecOO」開発秘話
「第26回 設計・製造ソリューション展(DMS2015)」で、オートデスクは「Autodesk Inventor」のユーザートークショーを実施。電動バイク「zecOO(ゼクー)」のデザインを担当したznug designの根津孝太氏と、車体製造を担当したオートスタッフ末広の中村正樹氏がzecOOの開発秘話を紹介した。