無償3D CAD「123Dシリーズ」がサービス終了へ、「Tinkercad」などに機能統合:CADニュース
Autodesk(オートデスク)は無償3D CADツール「123Dシリーズ」の新規サービス提供を2017年3月31日で終了する。123Dシリーズの機能は、同社のコンシューマー向け3D CADツール「Tinkercad」「Fusion 360」「ReMake」に移植、統合される予定だ。
Autodesk(オートデスク)は、無償3D CADツール「123Dシリーズ」の新規サービス提供を2017年3月31日で終了する。2016年12月末には、123Dシリーズの登録ユーザーに向けてサービス終了についての英文メールが送信されている。
3Dモデリングツールの「123D Design」を含むアプリの新規提供は2017年3月31日で終了するものの、その後もしばらくアプリは利用できる。同日に123DシリーズのWebサイトは閉鎖されるので、登録ユーザーはクラウドに保存しているデータはダウンロードしておく必要がある。なお、同日以降に123DシリーズのWebサイトにアクセスすると、オートデスクのWebブラウザベースの無償3D CADツール「Tinkercad」のWebサイトにリダイレクトされる予定だ。
123Dシリーズのサービス終了は、Tinkercadや「Fusion 360」、「ReMake」といったオートデスクのコンシューマー向け3D CADツールのラインアップを整理することが目的。123Dシリーズの機能は、Tinkercad、Fusion 360、ReMakeに移植、統合される。オートデスクによれば「機能や役割が重複するアプリ/ソフト群を解消し、利用していただく方々の『種類がいろいろあって何を使えばいいか分からない』という迷いを解消できると考えている。当社の開発効率も向上できる」としている。
123Dシリーズは、2011年にデスクトップ版アプリを発表して以降、Webブラウザ版、モバイル版などに広がってきた。123Dシリーズのアプリやコミュニティーの利用者は数百万人に上るという。
なお、電気CADの「123D Circuit」など、統合の方針が決まっていないものについては、今後毎月1回配信されるサービス終了のメールで追記していく方針だ。
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