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アマゾンよりも面白い?「Mongoose OS」がIoT開発のハードルを下げるIoT観測所(43)(3/3 ページ)

「Mongoose OS」は、IoT機器開発のハードルを下げることを売りにしている開発環境だ。組み込み技術者にもその利点は分かりやすく、Armの「Mbed OS」やアマゾンの「Amazon FreeRTOS」と比べても面白い存在になるかもしれない。

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課題は対応MCUの少なさ

 課題があるとすれば、今のところ対応するMCUが極めて限られていることだろうか。今のところ対応しているのはTIの「CC3200」とCC3220、Espressif Systemsの「ESP8266」と、その後継の「ESP32」という5つのみとなっている。いずれの製品も、国内でも入手性は良いので「使いたくても手に入らない」という事態にはならないと思うが、これら以外のMCUを使いたいという場合、現状ではMongoose OSを諦めるしかない。

 ちなみに、ESP8266/ESP32をサポートしていることからも分かるように、Mongoose OSそのものは別にArmコアに依存しているわけではなく、テンシリカ(Tensilica)の「Xtensa」でも動作する。先述した、Mongoose OSのベースとなったと思われるMongoose Webサーバは、他にもNordic Semiconductorの「nRF52」、TIの「TM4C」、STマイクロ(STMicroelectronics)の「STM32F4」、NXP Semiconductorの「LPCシリーズ」、マイクロチップの「PIC32」、さらにLinux/iOS/MacOS/QNX/Windows/eCOS/Android/FreeRTOSと、プラットフォームやアーキテクチャを選ばない広範なサポートが特徴であった。

 だからといって、Mongoose OSでも同じ様に何でもサポートにすると、動作確認だけで大変な作業になりかねない、適度にサポートするプラットフォームを絞ったというあたりではないかと思われる。もっとも、ハードウェアサポートのWebサイトをみると、nRF52とSTM32F4、さらにマイクロチップの「SAMG55」(サポートページではPIC32となっているが、多分間違いと思われる)がリストに挙がっており、少しづつではあるが対応ハードウェアを増やす努力はなされているようだ。

 Armの「Mbed OS」あるいは「Amazon FreeRTOS」などとはまた異なったRTOSであり、もう少し普及すると面白い存在になるかもしれない。

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