写真現像の銀塩増幅技術を応用した感染症検査装置:医療機器ニュース
富士フイルムは、インフルエンザやマイコプラズマ肺炎などの感染症を引き起こすウイルスや細菌の有無を自動判定する感染症検査装置「富士ドライケム IMMUNO AG2」を発売した。
富士フイルムが2018年2月20日、インフルエンザやマイコプラズマ肺炎などの感染症を引き起こす、ウイルスや細菌の有無を自動判定する感染症検査装置「富士ドライケム IMMUNO AG2」を発売した。発売は富士フイルムメディカルが窓口となる。
写真の現像プロセスで用いる銀塩増幅技術を応用し、検体中の抗原に反応する金コロイド標識の周りで銀を増幅させた。標識のサイズを約100倍に拡大し、判定ラインを明確に表示したことで、ウイルスや細菌の量が少ない発症初期における検出精度を大幅に向上した。
患者から採取した検体を滴下した「富士ドライケム IMMUNO AGカートリッジ」を挿入すると、3分半〜15分ほどで判定が可能になる。測定結果を自動判定することで同一基準によるデータが得られる。
また、新たに検査の効率化をサポートする機能も搭載し、電子カルテに検査データを直接送信できる。バーコードリーダーも内蔵。検体容器にラベリングされたIDや操作者のIDカードを読み取り、判定結果と関連づけて電子カルテに送信可能だ。これにより、検体の取り違いや検査データの入力ミスの抑制、検査ワークフローの大幅な効率化に貢献する。検査データは、医療情報交換の国際標準規格「HL7フォーマット」で出力できる。
サイズは、横幅100mmの省スペースなタテ型デザインを採用。検査の進行状況や判定結果は、本体前面の視認性の高いカラー液晶タッチパネルに表示される。検査終了は、自動判定後に画面の点滅とアラーム音で通知され、機器から離れていても検査の進捗状況が分かる。
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