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肌を傷つけずにヒトの肌内部をカラー断層画像で可視化に成功医療機器ニュース

富士フイルムは、断層画像解析システム「ワンショットフルカラーSD-OCT」を開発し、肌を傷つけずにヒトの肌の内部をカラー断層画像で可視化することに成功した。頬の真皮が相対的に黄色化していることも確認した。

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 富士フイルムは2016年11月7日、ワンショットで肌内部を観察できる断層画像解析システム「ワンショットフルカラーSD-OCT」を開発し、肌を傷つけずにヒトの肌の内部をカラー断層画像で可視化することに成功した。さらに、紫外線が当たりやすい頬の真皮が、紫外線が当たりにくい前腕の内側と比べて、黄色化していることを確認したと発表した。

 ワンショットフルカラーSD-OCTとは、白色光源により光の三原色の情報を同時に取得するOCT装置。ヒトの肌のように不均一な構造体の内部をカラー断層画像で可視化するためには、光の三原色の情報を同じ場所で1回の撮影により得なければならない。今回、同社の光学解析技術を応用することでそれを可能にした。

 1枚の断層画像の取得に必要な時間が数10msと短いため、長時間の固定が難しいヒトの肌の観察が可能になった。また、各色の情報を個別の分光器で検出することにより波長の分解能力が向上し、真皮の情報をミクロンレベルの解像度で得られるようになった。さらに、光の影響を補正する画像処理法も開発し、肌内部をカラーで可視化した。

 また、同システムを用いて、20〜50代の女性19人の肌について、紫外線に当たりやすい頬と当たりにくい前腕内側の肌内部のカラー断層画像を比較した。その結果、頬の真皮は前腕内側に比べて黄色味が強かった。これにより、紫外線が肌の深層にある真皮まで届き、黄色化させる一因である可能性が示された。

 同システムは、同一被験者の肌の経年観察や、多数の被験者のデータを統計的に扱うことも可能だ。同社は今後、美白化粧品の開発に活用していくとしている。

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同システムで撮影した肌のカラー断層画像。頬の真皮の方が黄色味がかっていることが分かる
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「ワンショットカラーSD-OCT」の仕組み

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