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「e-F@ctory」がアジア強化、台湾と韓国にコミュニティー設立へスマートファクトリー

三菱電機は、同社のスマートファクトリー「e-F@ctory」の推進を行うコミュニティー「e-F@ctoryアライアンス会」を、新たに台湾と韓国で設立する。提携パートナーの拡張を図るとともに、現地での導入拡大を加速する狙い。

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 三菱電機は新たに同社のスマートファクトリー「e-F@ctory」の推進を行うコミュニティー「e-F@ctoryアライアンス会」を、台湾と韓国で設立することを明らかにした。2018年3月1日に台湾で、同年3月8日に韓国で発足式を実施する。

 「e-F@ctory」は工場内で現場の情報とICTを結ぶという仕組みで、2003年から展開を開始。現場起点の情報を取得して生産性やコストの改善につなげる取り組みを進めてきた。ただ、こうした取り組みは、簡単な取り組みであっても1社だけで行うのが難しい。三菱電機では以前から「e-F@ctory」推進のためにソフトウェアパートナー、SIパートナー、機器パートナーを募り、最適なソリューションを実現する「e-F@ctoryアライアンス」を展開。現在参加企業は約450社となり、システム導入実績は全世界で200社、7700件以上にのぼるという。

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三菱電機の「e-F@ctory」の構造とAI活用のイメージ(クリックで拡大)出典:三菱電機

 海外活動にも積極的に取り組んでおり、2008年に欧州、2009年に米国、2015年に中国で「e-F@ctoryアライアンス会」を発足。各地のITパートナーなどを獲得し、システム導入が可能な環境作りに取り組んでいる。現状では欧州約30社、米国約30社、中国約100社が所属しているという。

 ただ、中国以外のアジア地域では、既に「e-F@ctory」導入が進んでいるもののコミュニティーはなかった。そのため、システムインテグレーション(SI)なども十分なパートナー体制が構築できているとはいいがたい状況だった。また、ドイツのインダストリー4.0など政府主導のモノづくり革新プロジェクトなどが大きな関心を集める中、台湾政府や韓国政府も独自の製造業革新への動きを示したいと考えており、そのために先進企業との関係強化などに関心も示していたという。

 三菱電機 FAシステム事業本部 FA海外事業部 FA海外計画部長の鈴木学氏は「各地域のe-F@ctoryアライアンス会は、補完する製品技術を持つ企業や、地域に根差したSIパートナーなどの参加を求めて強化している。台湾も韓国もe-F@ctoryが広がり、環境が整ってきたことからコミュニティーの構築に踏み切った。特にIT系のSI企業はまだまだ増やしていかなければならないと考えている。e-F@ctoryアライアンス会をきっかけとしてパートナーを増やしたい」と述べている。

 台湾では現在は約50社、韓国では約40社がパートナーとして参加予定だという。内訳は地元企業が7〜8割で、日系企業とグローバル企業が各1割ずつという比率だとしている。

 三菱電機 FAシステム事業本部 FA海外事業部 FA海外計画部 戦略企画グループマネージャーの杉山素氏は「日本などとも近いが、大手製造業であれば自社で全てに取り組むことが可能だ。しかし、中堅以下の製造業ではどのようにスマートファクトリー化を進めてよいのか分からない企業が多い。そういう企業がアジアでも各地域に数多く存在し、そういう企業のきっかけとしてe-F@ctoryアライアンス会を活用してもらえるようにしたい。今回は台湾と韓国だが、SIは地域に根差したもの。アジアを中心にさらにコミュニティーも広げていきたい」と述べている。

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