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治療期間を40%短縮、低出力超音波で骨癒合を促す骨折治療器:医療機器ニュース
アルケアは伊藤超短波と提携し、低出力パルス超音波で骨癒合を促進する超音波骨折治療器「オステオトロンV」を発売した。超音波の音圧効果によって骨折部位の骨癒合を促進し、治療期間を約40%短縮する。
アルケアは2018年2月1日、伊藤超短波と提携し、LIPUS(低出力パルス超音波)で骨癒合を促進する超音波骨折治療器「オステオトロンV」の販売を開始した。医科施設向けに販売を行い、税別価格は40万円となる。
LIPUSは、断続的な低出力の超音波(パルス)を指す。オステオトロンVで骨折部位に1日約20分間、この超音波の音圧による物理的刺激を照射すると、音圧効果によって骨折部位の骨癒合(骨の形成)を促進し、治療期間を約40%短縮する。
オステオトロンVは、直感的に操作できるカラータッチパネル式を採用。分かりやすい画面表示で、スムーズに操作できる。治療内容は液晶画面を軽くタッチすることで設定可能だ。
浅・深の2チャンネル独立出力ができ、1.5MHzのプローブを標準装備する。オプションの750kHzのプローブを使用すれば、浅部から深部までさまざまな患部の治療に対応する。複数部位の同時治療や患部を挟み込んでの治療も可能で、効率的に多重骨折や難治性骨折などの治療が行える。
同治療器はリチウムイオン充電池を内蔵しており、ACアダプターを本体に接続するだけで充電できる。1回の充電で約13回使用可能だ。
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