モーター制御で足の動きを補助する足首アシスト装置を発売:医療機器ニュース
安川電機は足首アシスト装置「CoCoroe AAD」を発売した。歩行に求められる足首の底屈、背屈の動きをモーター制御で補助することで、長時間、安全な歩行練習を繰り返すことができる。
安川電機は2018年1月22日、足首アシスト装置「CoCoroe AAD(ココロエ エーエーディー)」を発売した。介護施設や病院など、屋内での歩行練習に用いる福祉機器で、コントローラーと短下肢装具で構成される。足関節の運動機能の低下によって歩行が困難になった人が、歩行練習をする際の足関節の動きをアシストする。
同装置は、歩行に求められる足首の底屈、背屈の動きをモーター制御で補助することで、長時間、安全な歩行練習を繰り返すことができる。
足が接地している状態の「立脚期」には、足裏センサーの情報を元にモーターで足首の底背屈動作をアシストし、かかとから接地させる。接地中は、重心の前方移動を促すようにし、足が地面から離れる時には蹴り出しをアシストする。足が接地していない「遊脚期」では、モーターのアシストによってスムーズに足を振り出せる。
歩行周期、底屈背屈の角度、アシスト力を対象者の身体機能や歩行状態に合わせて設定できるため、対象者は歩行時の足関節の動きを体感できる。これまでは介助者が足関節の動きをサポートしながら歩行練習をするのは難しかったが、同装置によってそれが可能になる。
装着は、短下肢装具を履いてストラップで固定し、コントローラーをベルトで腰部に締める。約2分で装着でき、複雑なセンサーの取り付けは不要だ。また、角度調節や速度設定などを、コントローラーの4つのボタンだけで全て操作できる。
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